Q1: |
国際会議で発表済(あるいは採択済)の論文を情報処理学会論文誌に投稿できますか? |
A1: |
できます。本学会では、「研究あるいは開発成果発表の最終形態は学術雑誌の論文である」との考えに基づき、途中経過報告として認められる「本学会の主催・共催を問わず、全国大会、研究発表会、シンポジウム、国際会議等へ発表された論文」(ただし、主催者が途中経過報告と認めない場合はその限りではない)及び「本論文誌に掲載されたテクニカルノートを発展・充実させた論文」については、二重投稿の対象としていませんので、投稿可能です。しかし、本学会への投稿原稿は、著作権上の問題がない場合に限ります。学会によっては、国際会議発表論文等の著作権を当該学会が持ち、その利用に制限をかけている場合があります(別の言語に翻訳された場合も含まれます)。このような場合は、当該学会の著作権規程に反して本学会に投稿することはできません。また、途中経過報告を行った原稿が存在する場合、自己剽窃を避ける意味でも、類似した原稿を見つけた読者の混乱を防ぐ意味でも、論文中で引用することが望ましいです。(引用の例:過去に[x]で提案した方法を元に研究を発展させたものである./初期検討の結果については[x]で報告している.)さらに、査読者に対しても情報提供があることが望ましく、途中経過報告を行った原稿について別紙にまとめ、論文投稿時に同時に提出してください。なお、これは途中経過報告に記載した内容を論文誌に記載することが不要と言っている訳ではなく、論文単体として技術の新規性や詳細、検証結果などが十分に理解できるようにする必要があります。何らかの事情で引用が不要だと判断する場合も、その旨を別紙に記載して提出ください。 |
Q2: |
論文誌や国際会議に投稿中の論文を情報処理学会会論文誌に投稿できますか? |
A2: |
できません。論文誌編集規程第4条第1項(1)に示す通り、学会等が発行する論文審査を伴う刊行物に投稿中の論文が本学会論文誌に投稿された場合、二重投稿と見なされます。 |
Q3: |
国際会議に投稿中の英語論文を情報処理学会論文誌に和文で投稿できますか? |
A3: |
できません。記述言語を変えたとしても内容的に同一の論文は、二重投稿となります。 |
Q4: |
情報処理学会論文誌に投稿中の原稿を論文誌や国際会議に投稿できますか? |
A4: |
できません。論文誌編集規程第4条第1項に示す通り、本学会への投稿原稿と同一の内容の原稿が、学会等が発行する論文審査を伴う刊行物に投稿された場合、二重投稿と見なされます。これは、同一の内容の原稿が2つ以上の「論文審査を伴う刊行物」に投稿中となるためです。 |
Q5: |
投稿中とはいつからいつまでのことですか? |
A5: |
当該論文の投稿日から掲載日又は採否通知日又は投稿取り下げ日のいずれか早い日までの間を示します。ただし、取り下げ日とは、取り下げが認められた日になります。 |
Q6: |
投稿予定の原稿と類似した原稿を国際会議や論文誌(情報処理学会論文誌(ジャーナル)や情報処理学会の他の論文誌を含む)に投稿中です。この場合、どうすればよいですか? |
A6: |
まず、投稿予定の原稿と他に投稿中の原稿の内容が同一(記述言語を問わない)の場合は、二重投稿とみなされますので、これら2つの投稿原稿は、その内容が異なっていなければなりません。その上で、原稿執筆案内に示す通り、投稿原稿に関連する著者らの論文全て(記述言語を問わない)について、投稿原稿中で参考文献として挙げるか、別紙にてそれら論文の書誌情報を明示しなければなりません。これらが記載されていない場合、不採録または二重投稿と判断される場合があるので注意が必要です。 |
Q7: |
国際会議等において発表した論文を発展させた原稿を先に論文誌に投稿(投稿原稿A)し、後に、国際会議等での発表内容をそのまま論文誌に投稿(投稿原稿B)することはできますか? |
A7: |
可能です。しかし、このような場合は、編集委員会が適切に二重投稿有無の判断や新規性の判断を適切に行うことができるように、投稿原稿において新規性を明確に記述することが求められます。つまり、最初の投稿原稿Aにおいては、「国際会議等での提案には新規性を求めず、追加された事項に新規性があること」を明示しなければなりません。また、投稿原稿Bにおいては、研究の途中経過報告である国際会議等での発表を論文にまとめたものであることを明示することが求められます。これらが本文中あるいは脚注に記述されていない場合は、投稿原稿Aと投稿原稿Bの間で二重投稿と判断される場合があります。 |
Q8: |
二重投稿としてみなされないようにするには、どういった点に気を付ければよいですか? |
A8: |
新規性を明確にすることです。論文において新規性を明確に記述する必要があるのは、誰もが理解するところです。しかし、残念ながら全ての投稿原稿において新規性が明確に記述されているわけではありません。このような場合、新規性に関する理解において、投稿者と編集委員会との間で齟齬が生まれる場合があります。そして、これが二重投稿(内容的に同じ)と判断される原因となり得ます。つまり、投稿原稿では、新規性が明確に記述されているかどうかをしっかり確認することが重要です。また、類似する著者執筆の論文(掲載済、投稿中にかかわらず)がある場合は、掲載済のものは参考文献として投稿原稿に挙げた上で、違いを明確にしてください。投稿中の論文の場合には、別紙に投稿中の論文の書誌情報をまとめ、投稿原稿を電子投稿する際に一緒に提出するようにしましょう。 |
Q9: |
剽窃・盗用とは何ですか? |
A9: |
文部科学省の定義(研究活動の不正行為への対応のガイドラインについて 研究活動の不正行為に関する特別委員会報告書)では、盗用とは「他の研究者のアイデア、分析・解析方法、データ、研究結果、論文又は用語を、当該研究者の了解もしくは適切な表示なく流用すること。」となっています。本会においても同様の定義を用い、他人の文章だけでなくアイデア、プロセス、結果などを承諾なく流用することを盗用として扱います。なお、盗用よりも剽窃の方が一般的な語句として用いられていることから、剽窃・盗用と表記しています。 |
Q10: |
自己剽窃とは何ですか? 自己剽窃を避けるにはどうすればよいですか? |
A10: |
自分が過去に書いた原稿の一部を、自身の投稿原稿中で引用せずにそのまま流用することを自己剽窃と呼びます。これは、文章だけではありません。例えば、論文Aにおいて作成した「評価用データX」があるとします。この時、別の論文Bで「評価用データX」を利用する場合、論文Bにおいて、当該データXについて作成方法を含め説明することがあります。このような場合、論文Bにおいて、あたかも「評価用データX」を新たに作成したように説明することは避けなければなりません。このような場合には、論文Aを引用した上で、論文Bの中で「評価用データX」を説明しましょう。過去に全国大会や研究会、国際会議などで発表した内容を論文に利用する場合についてはA1も確認ください。 |
Q11: |
論文で引用の必要な参考文献がありますが、その論文は現在投稿中です。投稿時にどのような扱いを取ればよいでしょうか? |
A11: |
投稿中の論文を参考文献として引用する場合は、出版されていなければ参考文献に記載できませんが、その論文と比較した新規性等も査読時には検討する必要がありますので、論文投稿時に別紙にてお知らせください。また、査読上の必要性に応じ、事務局から、投稿中の参考文献の提供をお願いする場合があります。 |