浅井 光太郎 君

2020年度功績賞受賞者の紹介

浅井 光太郎 君 (あさい こうたろう)

浅井 光太郎

 本会正会員浅井光太郎君は,永年にわたり,映像情報符号化技術と同技術の活用に関する研究開発および標準化・実用化に関して先導的な役割を果たしてこられました.

 1981年三菱電機株式会社に入社されて以来,映像情報の圧縮符号化によるテレビ会議システムの研究開発を始めとして,映像符号化技術とその応用に関する研究開発を行い,多くの成果を挙げられました.また同技術の国際標準化活動に参加され,MPEG-2やMPEG-4,その後のAVC(Advanced Video Coding)など一連の標準方式策定にご尽力されるとともに,標準を活用したデジタル放送機器,第3世代以降の携帯電話,IPTVにかかわる開発にも取り組まれ,産業界の発展に尽力されました.上記に対応するISO/IEC JTC 1標準化においてSC 29国際議長(2006年〜2017年)を務めるなど情報技術の社会展開にも貢献されました.これらの業績はテレビジョン学会論文賞,工業標準化事業表彰経済産業大臣賞などで高く評価されています.

 学協会関連の活動では,本会において副会長(2017年度〜2018年度),技術応用運営委員会委員長(2019年度~2020年度)などを務められ,本会の実務者向け活動の強化ならびに学会間連携に尽力されたほか,本会推薦による日本技術者教育認定機構理事,また映像情報メディア学会副会長などを歴任され,情報・メディア系の技術コミュニティの発展に貢献されました.

 以上のように,同君が情報技術の発展と研究開発および産業の振興,ならびに本会の活動の発展に尽くされた功績はまことに顕著であります.