筧 捷彦 君
2014年度功績賞受賞者の紹介
筧 捷彦 君 (かけひ かつひこ)
本会正会員筧捷彦君(フェロー)は,永年にわたり情報処理技術の標準化と情報教育研究に携わり,当該分野を国際的に牽引してこられました.
1973年には,NHKコンピュータ講座で講師を務めるなど早期から情報教育に携わってこられました.1974年には日本工業標準調査会専門委員,1980年には本会情報規格調査会のISO/TC 97(現JTC 1)/SC 5に委員として参加,1985年からはSC 22専門委員会委員,1988年からは同委員長,また同年には日本工業標準調査会臨時委員として,情報処理用語,プログラム言語などの規格整備に貢献されました.特に我が国における情報処理関連のJIS原案の制定,改正に多大な貢献をされています.
情報教育においても,1997年からACM International Collegiate Programming Contest の日本開催に中心メンバとして参画し,1998年には日本初のアジア地区予選大会をDirectorとして開催(〜現在)するなど,学生のプログラミング能力向上に尽力されています.1999年には,アクレディテーション委員会の委員として同制度の創設に尽力し,大阪工業大学における最初の試行を審査長として実現しています.また,情報専門学科カリキュラム標準J07の策定においては,J07代表責任者として連絡委員会委員長として尽力されました.
これらの卓越した業績は,工業標準化の功績による経済産業大臣表彰,本会情報規格調査会標準化功績賞,本会フェロー,藍綬褒章等の賞・章を受けており,国内外で高く評価されています.また,本会理事,本会情報処理教育委員会委員長,本会アクレディテーション委員会副委員長,日本工業標準調査会委員,日本規格委員会標準委員会専門委員,JIS原案作成委員会委員,IFIP(情報処理国際連合)TC-2日本代表,ISO/JTC 1/SC 22委員長,JABEE審査委員会委員長(情報分野),ACM日本支部長,情報オリンピック日本委員会理事長,実務能力検定機構理事長等の要職を歴任され,情報処理技術の標準化と情報教育研究における国際的なリーダーとして当該分野を牽引されました.
以上のように,同君が,国内外の情報処理分野の発展と教育・研究,ならびに本会の活動の発展に尽くされた功績はまことに顕著であります.