役員名簿(2018年度)

2018年度役員名簿

  • 役職名 担当職務 氏名

    所属

    就任年月日 学会勤務
    会 長 法人 代表 西尾章治郎 大阪大学 総長 2017年6月2日 非常勤
    副会長 会長補佐 浅井光太郎 三菱電機(株)通信システム事業本部 技師長 2017年6月2日 非常勤
    副会長 会長補佐 岡部 寿男 京都大学 学術情報メディアセンター 教授 2018年6月6日 非常勤
    理 事 技術応用 荒木 拓也 NEC  システムプラットフォーム研究所 主任研究員 2017年6月2日 非常勤
    理 事 標準化 伊藤  智 新エネルギー・産業技術総合開発機構 技術戦略研究センター 電子・情報・機械ユニット長 2017年6月2日 非常勤
    理 事 総務 大内 一成 (株)東芝 研究開発センター 主任研究員 2017年6月2日 非常勤
    理 事 事業 河内谷清久仁 日本アイ・ビー・エム(株)東京基礎研究所 シニア・テクニカル・スタッフ・メンバー 2017年6月2日 非常勤
    理 事 新世代 重野 寛 慶應義塾大学 理工学部 教授 2017年6月2日 非常勤
    理 事 長期戦略 関口 智嗣 産業技術総合研究所 理事 2017年6月2日 非常勤
    理 事 論文誌 谷口倫一郎 九州大学大学院システム情報科学研究院 教授/情報基盤研究開発センター長 2017年6月2日 非常勤
    理 事 財務 冨士  仁 NTTセキュアプラットフォーム研究所 主席研究員 2017年6月2日 非常勤
    理 事 会誌/出版 坊農 真弓 国立情報学研究所 准教授 2017年6月2日 非常勤
    理 事 教育 美馬のゆり 公立はこだて未来大学 教授 2017年6月2日 非常勤
    理 事 調査研究 屋代 智之 千葉工業大 学情報科学部 教授 2017年6月2日 非常勤
    理 事 新世代 川原 圭博 東京大学大学院 情報理工学系研究科 准教授 2018年6月6日 非常勤
    理 事 会誌/出版 楠  房子 多摩美術大学 美術学部情報デザイン学科 教授 2018年6月6日 非常勤
    理 事 調査研究 倉本  到 福知山公立大学 新学部設置準備室 教授 2018年6月6日 非常勤
    理 事 財務 栗原 英俊 (株)富士通研究所 ソフトウェア研究所インサイト開発運用プロジェクト プロジェクトディレクター 2018年6月6日 非常勤
    理 事 教育 佐藤 真一 国立情報学研究所 教授 2018年6月6日 非常勤
    理 事 長期戦略 高橋 克巳 NTTセキュアプラットフォーム研究所 主席研究員 2018年6月6日 非常勤
    理 事 技術応用 田島  玲 ヤフー(株) Yahoo!JAPAN研究所 所長 2018年6月6日 非常勤
    理 事 企画 寺田  努 神戸大学大学院 工学研究科 教授 2018年6月6日 非常勤
    理 事 事業 中野美由紀 津田塾大学学芸学部情報科学科 教授 2018年6月6日 非常勤
    理 事 調査研究 並木美太郎 東京農工大学大学院工学研究院先端情報科学部門 教授 2018年6月6日 非常勤
    理 事 総務 平井 規郎 三菱電機(株) 情報技術総合研究所 知能情報処理技術部 主席技師長 2018年6月6日 非常勤
    理 事 論文誌 湊  真一 京都大学大学院情報学研究科 通信情報システム専攻 教授 2018年6月6日 非常勤
    監 事 監査 砂原 秀樹 慶應義塾大学大学院 メディアデザイン研究科 教授 2017年6月2日 非常勤
    監 事 監査 串田 高幸 東京工科大学コンピュータサイエンス学部 教授 2018年6月6日 非常勤

    ※以上、国家公務員出身者(本府省課長・企画官相当職以上および地方支分部局の本府省課長・企画官相当職以上の経験者)の該当はありません。 また、役員報酬の支給はありません。

    ■役員区分 
    氏名(ローマ字)(出身校学部卒年)勤務先および役職名(*は女性)
    略歴・専門分野等
    抱負

     




    ■会 長

    西尾 章治郎

    (NISHIO, Shojiro)(京大 1975卒) 
    大阪大学 総長

    [略歴] 1980年京都大学大学院博士後期課程修了 (工博) .京都大学助手等を経て,1992年大阪大学教授, 2015年8月から現職.専門はデータベースシステム.日本学術会議第22期情報学委員長.本会フェロー,功績賞受賞, 理事 (1998年度-1999年度) , 副会長 (2012年度-2013年度) . 紫綬褒章受章, 文化功労者.

    [抱負] 本年度に開始された我が国の第5期科学技術基本計画では,情報処理技術を駆使した「超スマート社会(Society 5.0)」の実現を目指しています.まさに,本会の活動が社会全体にとって極めて重要になり,その真価を発揮する絶好機が到来しています.本会はこの好機を活かし,社会変革 (イノベーション) を正しい方向にリードして実現する責務があると考えます.そこで本会では,産・官・学・民が一体となり課題の議論やアイデアの発表を行う「共創」の場を活性化し,情報処理に関する多様な分野に携わる本会員の「協奏」を強化します.その強化策を通じて,「共創に向けた新しい協奏のかたち」を本会のビジョンとして国内外に発信し,「未来をデザインする場」としてのグローバルな活動基盤を確立していきます.そのためにも,「未来」を担う小・中・高校生を含めた若い世代が本会の斬新で魅力ある企画や活動成果に触れて「ときめき」を感じることができるように,会員の皆様と一丸となって未来志向の「活気溢れるコミュニティ」の構築に邁進していきます.

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    浅井光太郎

    ■副会長

    浅井光太郎
    (ASAI, Kohtaro)(東大1981卒)
    三菱電機(株)通信システム事業本部 技師長

    [略歴] 1981年三菱電機(株)入社. 映像符号化伝送技術, システム技術の研究開発を経て映像通信システムの開発に従事. 2016年より現職. マルチメディア符号化に係る国際標準化に従事, 2006年よりISO/IEC JTC 1/SC 29国際議長. 本会情報規格調査会2号委員.

    [抱負] 今日ほど多くの人が情報処理技術を意識する時はなかったでしょう. AIに加えてシンギュラリティという言葉も知られるようになり, 期待と不安を持たれています.同技術はまたシェアによる資源の有効活用で多くのビジネスを生み出しています.本会会員の多数を占める研究者の方々には, 国際学会が先端を競う場および評価の指標となり, 活発な国際協力や大規模データ, 圧倒的な計算資源を持つ海外勢は強力に映るかもしれません. 国際化は必然として, 本会はまず日本語で議論できる利点を最大化できます. 国内また世界に対するハブとして, 会話の密度を高められます. 研究者にはそうした機会とヒントを, 実務家には技術的裏づけと次のビジネスの芽を, 社会には情報処理技術と楽しさの理解を, それぞれ提供できる学会であってほしいと思います. 研究と産業の架け橋になる標準化も重要でしょう. 社会との関係では, 会員自身が社会の一員として課題意識を共有することも必要です.本会会員が情報処理技術を楽しみ, 本会が社会に貢献して非会員も楽しめるよう,お手伝いしたいと考えております.

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    ■副会長

    岡部 寿男
    (OKABE, Yasuo)(京大1986卒) 
    京都大学学術情報メディアセンター 教授

    [略歴] 1988年京都大学大学院工学研究科修士課程修了. 京都大学博士(工学). 2002年より現職. インターネット技術, 並列・分散システムとアルゴリズム, ネットワークセキュリティなどの研究に従事. 本会論文誌担当理事(2012-13年), 第77回全国大会実行委員長(2015年). 論文誌コンシューマ・デバイス&システム編集委員長(2015年-).

    [抱負] 2年後に60周年を迎える本会に, 学生の頃から数えて30年以上, 研究会や論文誌などいろいろな立場でお世話になってきました. 情報処理技術が世の中に浸透し人々の生活を変えていく中で, 会員数の長期漸減傾向にいかに歯止めをかけるかが本会の大きな課題であると認識しています. 情報処理技術のあらゆる分野への急速な拡がりと産業構造の大きな変化に, 本会が追い付くには何をすべきでしょうか. 情報通信技術の利用で伸びている新興の業界へのアプローチ, 新たに生まれた学際的な研究分野における他学会との連携, 産業界で技術者として働く人たちの学会へのニーズへの対応, 若手研究者・技術者のキャリアパスの学会としての支援など, 具体的な場面で学会に入っていてよかったと思ってもらえるような取り組みを推進できないかと考えます. 60年前にゼロから学会を立ち上げられた先達の偉業を振り返り, 変革の時である今何ができるかを改めて考えて, 微力ながら学会に貢献できればと考えております.

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    荒木 拓也

    ■理事[技術応用担当]

    荒木 拓也

    (ARAKI, Takuya)(東大1994卒)
    NEC システムプラットフォーム研究所 主任研究員

    [略歴]1999年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了. 博士 (工学) . 同年NEC入社. 米Argonne National Laboratory客員研究員 (2003年-2004年) . プログラミング言語, 並列分散処理, 大規模データ分析, データベース等の研究に従事. 本会論文誌編集委員会基盤グループ委員 (2005年度-2008年度) , 同副査 (2007年度) , 同主査 (2008年度) , 同ITワーキンググループ委員 (2007年度-2011年度) .

    [抱負] インターネットの普及からスマートフォンの浸透, 人工知能技術の発展まで, 近年の社会に対する変革は情報処理技術が支えてきたと言っても過言ではありません. このような中, 本会はこれまで以上に情報処理技術の発展を主導し, 社会に貢献することが期待されています. 日本には優れた情報処理技術とその活用を必要としている産業が数多くあります. これらを結集させられれば, 実社会の課題を解決し, 新たな価値の創造や技術の発展が可能となると考えています. そのためには本会が持つ「コミュニティ」としての機能を強化し, アカデミアと産業をより広く連携させ, イノベーションの触媒となることが必要です. 私はこれまで企業研究者として, コンパイラのような専門家向けの製品から映像検索技術を活用した防犯システムまでさまざまな活動に取り組んできました. その中で得たアカデミアと産業の橋渡しの経験, およびこれまでの本会での活動経験を生かし, 本会の発展に貢献する所存です.

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    ■理事[標準化担当]

    伊藤  智(ITOH, Satoshi)(千葉大1982卒) 国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構 技術戦略研究センター 電子・情報・機械ユニット長
    ※情報規格調査会からの推薦

    [略歴] 筑波大学大学院博士課程1987年修了. 筑波大学にて博士号を取得. (株)日立製作所にてコンピュータの利用技術に関する研究に従事. 2002年6月から産総研にてグリッド, グリーンIT, クラウド等の産業分野への応用研究に従事. 本会情報規格調査会にて2010年7月から副委員長, 2013年7月から委員長に就任し, ISO/IEC JTC 1の国内及び国際対応を推進. 本会標準化担当理事 (2013年度-2014年度) .

    [抱負] 情報技術 (IT) は今では重要な社会インフラとなっていますが, 現在でもその領域は拡大し続けています. センサ, 携帯, 自動車, 家電, あらゆるものがネットワークにつながり (インターネット・オブ・シングス) , 多種・大量の情報が発信・収集・解析され (ビッグデータ) 様々な利活用に結び付けられてきています. また, 様々な産業領域で効率向上や環境負荷低減などへの情報技術の活用が進んでいます. このような状況で, 社会インフラとしての情報技術のあり方, 様々な応用システム・実社会とのインタフェースなど, 標準化の果たす役割は益々重要になってきていると認識しています. 本会情報規格調査会の委員長として, 産業界が発展するよう, 国際標準化活動をリードし, 情報処理学会の発展に微力ながら貢献したいと思います.

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    大内 一成

    ■理事[総務担当]

    大内 一成
    (OUCHI, Kazushige)(早大1996卒)
    (株)東芝 研究開発センター 主任研究員

    [略歴] 1998年早稲田大学大学院理工学研究科物理学及応用物理学専攻修了. 同年(株)東芝入社. ウェアラブル/ユビキタスコンピューティングにおける状況認識技術, ヒューマンインタフェースの研究開発に従事. 本会ユビキタスコンピューティングシステム研究会主査, シニア会員, 代表会員. 長尾真記念特別賞, 山下記念研究賞など受賞. 博士(工学).

    [抱負] 1991年にユビキタスコンピューティングの概念が提唱されてから四半世紀が経ちました. 情報処理技術の発展に伴い, 日常生活の至る所でコンピュータに接する機会が増え, いよいよその本質である「コンピュータの存在を意識することなく, その恩恵を享受できる」世の中の実現が求められてきています. 人間が生活する社会そのものに関わる領域であるため, 都市工学, 社会学など幅広い分野との連携, さらにはビジネスモデルや法整備に関する議論など, 今後はこれまで以上に学際的な取り組みが重要になります. また, 研究成果を実際のサービスとして社会実装し, 日常生活で使い続ける中で新たな課題を見いだして研究する実践型の研究開発など, より産業界と連携した取り組みが必要となると考えます. 学際的な議論の活性化, 産学連携推進に向けて企業からの会員を増やすための施策など, 本会の活性化と, 情報処理技術を柱に新たな世の中を創造するための社会的意義の高い活動の推進に, 企業人の立場から積極的に取り組んで参る所存です.

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    河内谷清久仁

    ■理事[事業担当]

    河内谷清久仁
    (KAWACHIYA, Kiyokuni)(東大1985卒)
    日本アイ・ビー・エム(株)東京基礎研究所 シニア・テクニカル・スタッフ・メンバー

    [略歴] 1985年東京大学理学部情報科学科卒. 1987年同大学院修士課程修了. 同年日本IBM入社. 以来, 同社東京基礎研究所にてOSやプログラミング言語処理系などの研究に従事. 2005年本会論文賞受賞. 博士 (政策・メディア) . 本会シニア会員, プログラミング研究会幹事, 日本ソフトウェア科学会元理事, ACM Distinguished Engineer.

    [抱負] コンピュータとネットワークが社会基盤となった今日, アプリケーション, プログラミング, システムソフトウェア, ユーザインタフェース, 人工知能, 高性能計算などを組み合わせたトータルな情報処理技術を考えるために, 本会の果たすべき役割はますます大きくなっています. 変化の早いこの分野では特に, 技術開発に加えて人材の発掘や育成が重要な課題ではないかと感じます. 私自身も, オペレーティングシステムやプログラミング言語処理系の研究開発にあたり, 本会の研究会やシンポジウムを通じて成長することができたと感じています. それに応えるため, これまでも研究会運営などでのお手伝いをさせていただいてきましたが, 本会自体のさらなる発展のために貢献できればと思い, 今回立候補いたしました. また, 企業研究者としての立場・視点からの貢献も行っていきたいと考えています. どうぞよろしくお願い申し上げます.

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    重野 寛

    ■理事[新世代担当]

    重野 寛
    (SHIGENO, Hiroshi)(慶大1990卒)
    慶應義塾大学理工学部 教授
    ※理事会からの推薦

    [略歴] 1997年慶應義塾大学大学院後期博士課程修了. 博士 (工学) . 2012年4月より慶應義塾大学理工学部教授. ネットワークプロトコル, ITS等の研究に従事. 本会論文誌編集委員 (2001年-2004年) , マルチメディア通信と分散処理研究会幹事 (2003年-2007年) , 高度交通システム研究会幹事 (2010年-2014年) 等を歴任. 現在, マルチメディア通信と分散処理研究会主査 (2014年- ) . 第78回全国大会実行委員長.

    [抱負] 情報処理技術は急速に進歩しながら, ますます社会へ浸透し, 我々の生活に大きな変革をもたらしています. 本分野のフロンティアは拡大しており, 学際的な領域にも進出しています. 高度な情報処理やネットワークを前提とした新しい社会システムの模索は今後も続いていくでしょう. このような状況の中, この分野を牽引する本会の果たすべき役割も大きくなっています. 本会には, 会員減少, アカデミアと産業界の両面からの活性化, 人材育成, 国際化への対応, 社会へのプレゼンスと貢献など, 将来に向けた課題も少なくありません. このような課題に取り組みながらも, 本分野に関わる人々が世代や立場を超えて, 今後10年, 20年を支える情報処理技術と, それらによって実現される社会について自由に議論し, その成果を発信していくことが重要です. 立場の異なる人々を巻き込みながら, これまでにも増して有益な議論と情報発信の場を提供することは, 本会の大きな課題と言えます. 本会と情報処理分野のさらなる発展に, 微力ながら貢献できればと考えます.

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    ■理事
    [長期戦略担当]

    関口 智嗣
    (SEKIGUCHI, Satoshi)(東大1982卒) 
    産業技術総合研究所 理事
    ※理事会からの推薦

    [略歴] 1982年東京大学理学部情報科学科卒. 1984年筑波大学大学院理工学研究科修士課程, 2011年東京大学大学院博士課程修了, 博士 (情報理工学) .電子技術総合研究所入所以来, 現職に至るまで一貫して並列計算や分散計算などの情報システム高性能化に関する研究やマネージメントに従事. Research Data Alliance 評議員, グリッド技術やクラウドにおける国際活動への貢献が大きい. 本会元理事 (2010年度-2011年度) , フェロー. 日本学術会議連携委員. カリフォルニア大学サンディエゴ校客員研究員,情報セキュリティ大学院大学連携教授. 技術士(情報工学部門).

    [抱負] 情報処理学会はICTに携わる高度な専門家集団です. しかしながら, 産学官連携が謳われているもののメディエータの役割を担う学会が十分に機能していないのではないかと懸念しています. これは, 情報関連技術に従事する人口は増加しているものの, 学会員数の伸び悩み等に現れています. 専門家過ぎるためか会員以外の方々からはその活動実態が見えていないのも現状です. せっかくの知識, 技術, 技能, ネットワークなどの潜在的な力を有していながらそれを有効に使えていません. 学会では2012年度に政策提言委員会を発足させ, 特に政府機関の政策立案に対して専門家集団の立場から中立かつ公益を優先したやコメント等を出すようにしてきました. 私も微力ながらそのお手伝いをしてきました. 少しずつ, 頼りになる学会として地位を築いてきたものと思います. これまで25年近くにわたり学会活動の活性化に努めて参りました. 本会において長期展望に立ちながらアウトリーチ活動のより一層の活性化を目指し, 会員からの意見をより丁寧に集約することなどを通じて, 本会の会員の活動の一層の発展につながるように尽力してまいります.

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    谷口倫一郎

    ■理事[論文誌担当]

    谷口倫一郎
    (TANIGUCHI, Rin-ichiro)(九大1978卒)
    九州大学大学院システム情報科学研究院 教授/情報基盤研究開発センター長

    [略歴] 1989年九州大学大学院総合理工学研究科助教授, 1996年同大学院システム情報科学研究科 (現研究院) 教授. 2011年より2014年まで同研究院長, 2014年より情報基盤研究開発センター長. 本会理事 (2010年度-2011年度) . 2012年度フェロー. 論文賞, 坂井記念特別賞受賞. コンピュータビジョン, サイバーフィジカルシステム等に関する研究に従事.

    [抱負] 学会は専門家の集団として, 社会に対して様々な貢献をしていくことが求められており, 情報技術に関わる技術に関しては, 本会が専門家として信頼性の高い知見を社会に提供する責務があります. 近年の情報分野の発展は極めて早く, 専門家としての信頼性を維持していくため, 学会の場を利用して, 会員相互が切磋琢磨し, 自らの技量を磨いていくことが重要であり, そのために大会, 研究会, 論文誌等の活動が極めて重要です. 特に, 若い技術者がこの分野の重要性やおもしろさを実感でき, 技術者としての成長の糧となるような場を提供する必要があります. また, 情報技術は社会の身近にある技術であり, 幅広い社会貢献という点でも本会は積極的な活動が求められています. 微力ながら本会理事として情報分野の発展とそれを通した社会の発展に寄与できればと思います.

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    ■理事[財務担当]

    冨士 仁(FUJI, Hitoshi)(東理大1991卒) NTTセキュアプラットフォーム研究所 主席研究員

    [略歴] 東京理科大学工学研究科修士課程修了 (1993年) , 同年NTT入社.ソフトウェア工学,ネットワークセキュリティ, セキュリティマネジメント, 情報セキュリティの研究に従事.内閣官房情報セキュリティセンター出向 (2005年-2007年) , 博士 (情報学) .

    [抱負] 情報処理技術の進歩により, 個人が生活の中でICTに身近に接する機会が増えると共に, 社会インフラの維持にもICTが不可欠になる等, 社会の中で情報処理技術が着実に重要な役割を果たすようになってきています. これに伴い, ICT以外の様々な分野・業界の方も, 情報処理技術の開発や運用に深く関わるようになってきました.このような社会の変化を受け, 学会では, アカデミックな立場で情報処理技術者の研究開発を支える従前の役割を更に強化すると共に, 他の分野・業界へ向けた情報発信や連携の役割も新たに担っていく必要があると考えます. また, セキュリティやプライバシーの強化等,社会を支える情報処理技術の実現に重要な視点も取り入れていくべきと考えています. これらのチャレンジを含め,社会と情報処理技術の発展に向け, 微力ながら尽力させて頂きたく思っております.

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    坊農 真弓

    ■理事[会誌/出版担当]

    坊農 真弓
    (BONO, Mayumi)*(同志社女子大2000卒)
    国立情報学研究所・総合研究大学院大学 准教授

    [略歴] 2005年神戸大学大学院総合人間科学研究科博士課程修了. 博士 (学術) . 現在, 国立情報学研究所・総合研究大学院大学准教授. 多人数インタラクション研究および手話相互行為研究に従事. 社会言語科学会, 日本認知科学会, 日本手話学会, 人工知能学会, 情報処理学会各会員. 平成27年度科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞受賞.

    [抱負] これまでの情報処理技術は, 社会的なマジョリティに属する人々によって創り出され, それらの人々がより豊かにより便利に暮らすことに役立てられています. しかし, それだけでいいでしょうか. 社会的なマジョリティに属する人々は, 自分たちの便利さを求めるあまり, 社会的なマイノリティに属する人々への支援や配慮を後回しにしてしまう傾向があります. 陸続きの隣国を持たない島国で暮らす日本人は, 自分たちが一言語一民族であることを信じ, 多様性に目を向ける姿勢を鍛えられてきませんでした. これからの情報処理技術は, 社会的なマジョリティと社会的なマイノリティとの間に壁を感じさせないことを実現していくべきではないでしょうか. 私はこれまで, 多人数インタラクションと手話相互行為を対象としたコミュニケーションの研究を進めて来ました. 私のこれまでの経験が, 情報処理学会のこれからの方向性を定めることに少しでも貢献できればと考えています.

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    美馬のゆり

    ■理事[教育担当]

    美馬のゆり
    (MIMA, Noyuri)*(電通大1984卒)
    公立はこだて未来大学 教授

    [略歴] 計算機科学, 認知心理学, 教育学. 公立はこだて未来大学および日本科学未来館の設立計画に参加. 設立後, 大学では教授(2000年-) , 科学館では副館長(2003-2006) . NHK経営委員(2013-2016) . 中央教育審議会委員. 日本学術会議連携会員(情報学) . 平成26年度文部科学大臣表彰科学技術賞受賞.

    [抱負] 学部時代に計算機科学を学び始めて以来, コンピュータを思考の道具として活用することや, 学びのプロセスを支援することについて, 研究, 開発, 実践を行ってきました. 21世紀に入り, デジタル時代に求められる能力の代表的なものに, 計算論的思考があります. これは, コンピュータの利用を前提とした問題解決の手法や, コンピュータの情報処理のメタファとして, コンピュータ誕生前にはなかった新しい思考の枠組みを提供します. こういった思考の枠組みは現代を生きるすべての人にとって役立つものだと考えます. 2020年度からプログラミング教育が小学校で必修になります. プログラミング教育とはいったい何なのか? なぜ小学生がプログラミングをやらなければならないのか? プログラミング教育によって子どもたちはどのように育っていくのか? こういった社会の動きに対し, 情報処理学会はこれまでの研究の知見や将来の見通しを含め, 積極的に発言, 関与していくことが必要だと考えます.

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    屋代 智之

    ■理事[調査研究担当]

    屋代 智之
    (YASHIRO, Tomoyuki)(慶大1990卒)
    千葉工業大学情報科学部 教授
    ※調査研究運営委員会からの推薦

    [略歴] 1998年慶應義塾大学大学院理工学研究科博士課程単位取得満期退学. 博士 (工学) . ITSにおける通信, 位置情報サービスなどに関する研究に従事. 本会論文誌編集委員会NWグループ主査, DICOMO2011プログラム委員長, 高度交通システム研究会主査, 情報環境領域財務委員などを歴任.

    [抱負] 情報処理学会は現在, ある意味において社会から学会としての存在意義が問われていると感じています. しかし, 日本が技術立国でありつづけるためにも, 国内の学会活動がより盛んになる必要性があるはずです. 一方で, 私が主に研究しているITS (高度交通システム) の分野は, 最近話題の自動運転技術もそうですが, 幅広い技術を活用し, 実社会で応用を実現することが不可欠であり, 多くの研究トピックにおいて産学官の連携が求められています. これらの連携を深める場として, 学会の役割はますます重みを増していく必要があると考えています. これまで, 学の研究者として, 産学官の連携の必要性, 学の研究者とビジネスの現場との温度差, ものの見方の違いを感じてきました. これに, いままでの学会活動や委員会活動などを通じて得られた経験を生かして, 社会における情報処理学会の役割を深めることが, ひいては海外における日本のプレゼンスを高めることにも繋がっていくはずです. これからの情報処理学会の活動がより活発になるよう, 微力ながら尽力したいと考えています.

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    ■理事[新世代担当]

    川原 圭博(KAWAHARA, Yoshihiro)(東大2000卒) 東京大学大学院情報理工学系研究科 准教授
    ※理事会からの推薦

    [略歴] 2005年東大・情報理工博士課程修了. 博士(情報理工学). 同年東大助手. 助教, 講師を経て2013年より現職. 2015年よりJST Erato川原万有情報網プロジェクト研究総括. センシングシステムおよびデジタルファブリケーションの研究に従事. 本会ユビキタスコンピューティングシステム研究会幹事(2010-13年), 運営委員(2009年-).

    [抱負] コンピュータをベースとした数々の情報処理技術は, かつてないほど社会に大きな影響を与える存在になりました. IoTや人工知能など要素技術の進展の一つ一つが, 情報系研究者だけでなく, 自動車産業, 医療, 農業, 物流など情報系以外の社会領域に直接的な変革を与える欠かせない技術となりました. そうした時代の流れの中で, 情報処理学会は, どのような役割を担っていくべきでしょうか. 知の源泉としての役割を加速することはもちろん, 社会にイノベーションをもたらす情報技術のエキスパートをプロデュースし, 社会を変容させるビジネスやデバイスを生み出すための出会いの場としての機能も求められるのかもしれません. 情報処理2013年7月号巻頭言に喜連川会長(当時)が書かれていた「やんちゃな若手枠」というご期待に応える貢献ができるよう, 新世代の学会のあり方を社会の結びつきという点からデザインして行きたいと思います.

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    ■理事[会誌/出版担当]

    楠  房子*
    (KUSUNOKI, Fusako)(横浜国大1982卒) 
    多摩美術大学美術学部情報デザイン学科 教授

    [略歴] 1994年筑波大学大学院ビジネス科学研究科修了, 1997年東京大学大学院工学系研究科博士課程修了, 博士(工学). 多摩美術大学美術学部講師, 准教授を経て現職. エンタテインメントコンピューティング研究会運営委員(2007-10年), デジタルコンテンツクリエーション研究会運営委員(2013-15年), 同幹事(2016年-), 同トランザクション編集委員(2013年-), セミナー推進委員会委員(2017年-), 教育工学, CHI, 情報デザインの研究に従事.

    [抱負] 飛躍的に発達する情報技術の成果が社会のすみずみにまで浸透した今日, 従来の概念を超えたITを駆使した新たな「アート」や「デザイン」の世界がつながってきています. そういった状況の中で, エンターテインメントコンピューティング研究会とデジタルコンテンツクリエーション研究会の運営に関わり, 情報メディアとコンテンツのデザインとの新しい見方や重要性をひしひしと感じています. またトランザクションの編集委員を通じて, 多岐にわたるメディアを用いたデジタルコンテンツ分野からの論文に関わってきました. 今後デジタルコンテンツを軸にした研究分野の方々の参加や論文投稿をもっと増やすためには, 情報分野に加えて「デザイン」や「芸術」領域とつながるような仕組み作りが必要だと感じております. 情報デザインに携わる研究者として, 情報処理分野の活性化と発展に寄与すべく, 微力ながら貢献していきたいと考えております.

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    ■理事[調査研究担当]

    倉本  到
    (KURAMOTO, Itaru)(阪大1996) 
    福知山公立大学 新学部設置準備室 教授
    ※調査研究運営委員会からの推薦

    [略歴] 1996年4月大阪大学大学院基礎工学研究科博士前期課程進学, 2001年同後期課程修了.博士(工学).2001年京都工芸繊維大学工芸学部助手. 同大学助教, 准教授を経て, 2017年4月より現職.エンタテインメントコンピューティング研究会主査(2012-16年), メディア知能領域委員会財務委員を歴任. EC(Entertainment Computing)に加え, HCI(Human-Computer Interaction)・HAI(Human-Agent Interaction)に関する研究に従事.

    [抱負] インターネットによる交流が当たり前の時代, 大学や研究機関が占有してきた「研究」の姿も同じままではいられないようになってきています.特に情報学分野においては, 専門の研究者を唸らせるような高度な技術や洗練されたアイデアの実現が, 学界とは関係の薄い領域から発信されることも珍しくなくなってきています. そんな中, 学会における研究活動支援のあり方, その社会還元のあり方はどうあるべきなのかを考える必要性が高まってきていると考えられます. 人々の豊かさと楽しさを目的とするエンタテインメントコンピューティングの研究は, その界面の広さから, 特に様々な非学術的領域からの刺激を受けながら拡大している研究分野です. この分野で研究会主査として活動してきた経験を広く生かして, 今後の調査研究のあり方に新たな光を投じられるよう, 微力ながらお手伝いができればと考えております.

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    ■理事[財務担当]

    栗原 英俊
    (KURIHARA, Hidetoshi)(九大1992卒)
    (株)富士通研究所システム技術研究所サービス指向型ソフトウェア開発技術PJ 
    主管研究員

    [略歴] 1992年九州大学工学部応用原子核工学科卒. 富士通(株)で, スーパーコンピュータによる気象予報システムや地球観測衛星システムの設計/開発/運用に従事. 2006年から(株)富士通研究所で要求工学及びアプリ開発環境の研究開発に従事. 2011年信州大学大学院工学系研究科情報工学専攻博士前期課程修了.

    [抱負] 昨今, デジタルイノベーションが注目され, AIやIoT等の情報処理技術を活用して社会に新たな価値を提供することが求められています. 私が所属するIT業界では, オープンソースの活用, サーバや端末等のICTインフラのコモディティー化が急激に進み, 従来のシステムインテグレーションのビジネスから, エンドユーザに新しいUXを提供するビジネス, またお客様と新しい事業を共創するビジネスにシフトしようとしています. これまで情報処理学会は, 各専門分野の大学と企業の研究者がオープンに議論する場に加えて, 産業界で実務を担うエンジニアとも連携する場を提供してきました. しかし, 情報処理学会の場を産業界はまだ十分に活かし切れていないと感じています. 自身のシステムエンジニア及び企業研究者としての実務経験, 海外研究機関との共同研究等の経験を活かして, さらに魅力のある学会, 頼りになる学会になるように貢献していきたいと思います. どうぞ, よろしくお願いします.

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    佐藤 真一

    ■理事[教育担当]

    佐藤 真一
    (SATOH, Shin'ichi)(東大1987卒) 
    国立情報学研究所 教授

    [略歴] 1987年東京大学工学部電子工学科卒業. 1992年同大大学院工学系研究科情報工学専攻博士課程修了. 同年学術情報センター助手. 1998年同助教授. 2000年国立情報学研究所助教授. 2004年同教授. 現在に至る. 1995-97年まで, 米国カーネギーメロン大客員研究員としてInformedia映像ディジタルライブラリの研究に従事. 工博. 本会理事(2016-17年度).

    [抱負] ほとんどの人がスマホ等で四六時中「情報処理」を行っており, 乗用車, 冷蔵庫, 炊飯器, 体重計, 体温計, 腕時計や眼鏡にまで計算機が搭載される状況であり, 今ほど情報処理が身近であったことはないのですが, その環境の多様性も考えられないほど大きくなっており, 情報処理学会に対する期待も極めて多様化しているように思います. また, 大学を中心とする学術界を取り巻く環境も激変しており, 研究成果の計量化が進み, 研究者はインパクトファクタやトップジャーナル・トップカンファレンスの発表件数等で評価されるようになる一方, 研究のグローバル化により, 「巧みな」論文が増え, トップジャーナル・トップカンファレンスに通りやすい研究を進めがちになっていないかという危惧を持っています. 一方で情報処理分野におけるアジア諸国, 特に中国の躍進はすさまじく, 欧米などとの国を超えた研究連携も進んでいます. そうした中, 日本独自の情報処理の進め方はないものか. 研究並びに産業で世界をリードするようなシナリオは描けないものか. 少しでも何らかのお手伝いができればと願っております.

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    ■理事[長期戦略担当]

    高橋 克巳(TAKAHASHI, Katsumi)(東大1988卒) NTTセキュアプラットフォーム研究所 主席研究員
    ※理事会からの推薦

    [略歴] 1988年日本電信電話(株)入社. 以来, 情報セキュリティ, ビッグデータ分野の情報処理研究に従事. 2011年筑波大学客員教授. 2012年総務省統計研修所客員研究官. 本会では, 2015年フェロー. 2010年情報規格調査会規格役員. 2013年度-2014年度理事. 論文賞(2000年, 2011年, 2016年). 博士(情報理工学).

    [抱負] 情報処理はすでに長い歴史を持ちますが, 私が情報処理の仕事に従事するようになってからも, ウェブができ, サーチエンジンができ, ケータイができ, クラウドができ, 写真付きの友達電話帳ができ, 部屋でも人手でも瞬時に調達できるようになり, いまや老若男女に地図とGPSを持たせて昼も夜も歩き回させることさえできるようになりました. このように情報処理で「なんでもできる」ようになった今, 私が考える学会の役割は, 情報処理がより愛されることと, 情報処理がさらに責任を持つことのふたつだと考えています. 情報処理が社会の基盤を担うようになった今, 私たちはそれにふさわしいリスペクトを受け, 若者の志望先になっているでしょうか. 一方, AI/IoTの活発な議論の最中, 私たちは適切な技術情報を提供でき, 正しく効用とリスクを伝えられているでしょうか. 私は, 本会財務担当理事の経験を活かし, 長期的なビジョンに基づいた情報処理分野と本会の発展に貢献するべく尽力いたします.

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    ■理事[技術応用担当]

    田島  玲
    (TAJIMA, Akira) (東大 2000卒) 
    ヤフー(株)Yahoo! JAPAN研究所 所長

    [略歴] 1992年東京大学工学系研究科修士課程修了. 日本アイ・ビー・エム(株)東京基礎研究所(1992-2002年, 2005-11年), A. T. カーニー(2002-05年)を経て2011年ヤフー入社. 2012年より現職. データ利活用にかかわる研究開発および現場での展開に従事. 博士(理学).

    [抱負] ビッグデータから始まりAI, IoTと続く追い風のなか, 情報処理技術のバックグラウンドを持つ人材の活躍の場は産業界で着実に広がっており,それは従来の情報産業・製造業だけでなく, あらゆる業界に及んでいます. 個人的にも, これまで思ってもみなかった業界の方から相談を受けることも増えています. 一方, トップカンファレンスと位置づけられる国際会議の場に出向くと, 日本のプレゼンスの低さを感じずにはいられません. 将来の日本の国際競争力を考えるとき, 産業界を支える裾野の拡がり, アカデミアで活躍するトップクラスのレベルアップ, 双方が求められており, 情報処理学会こそがそれを担うべき存在であると信じます. それにはより多くの若く優秀な方々がこの領域を選んでくれることがまず必要です. 様々な業界での活躍の可能性を発信・共有していくという視点で, 企業人の立場から分野の発展に貢献できればと考えております.

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    ■理事[企画担当]

    寺田  努
    (TERADA, Tsutomu)(阪大1999卒) 
    神戸大学大学院工学研究科 教授

    [略歴] 1999年阪大・工・修士修了. 博士(工学). 現在, 神戸大学大学院工学研究科教授. NPO法人ウェアラブルコンピュータ研究開発機構理事・事務局長, NEC研, 三菱先端研, ATR, JSTさきがけ等の研究員を兼任. ウェアラブル・ユビキタスコンピューティングの研究を推進. 山下記念研究賞, 長尾真記念特別賞, 神戸大学学長表彰等74件の受賞. 本会理事(2016-17年度).

    [抱負] 情報技術はすでにインフラ化し, 我々の生活に深く浸透しています. このような状況では情報処理に関する研究も効率や性能を追求するだけでなく, 情報技術と人間の心身の関係を含めて社会に与える影響を考慮する必要があり, そのためにさまざまな分野との連携をはかる必要があります. また, 情報技術の浸透は正負両面の効果を生むため, 情報技術は「いいもん」であることを積極的に発信する取り組みも必要であると考えます. 私はこの2年新世代企画担当理事として, 産学連携や若手研究者支援, ジュニア会員支援における遊撃的な取り組みを行ってきました. そして, 本学会が社会における「情報処理」の受容性を高め, 次世代の人々への情報処理技術の普及啓蒙を加速すべく, 理事として推薦頂きました. これまで私は本学会で10研究会において主査・幹事・運営委員を務め, 新世代理事も務めたことから学会発展に向け迅速に活動できます. また, 私はショー形態での研究発表や有償体験イベントに研究成果を盛り込むなど新たな研究の魅せ方を多数切り拓いてきました. これまでの活動の経験を活かし, 情報処理学会の発展に貢献したいと考えております.

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    ■理事[事業担当]

    中野美由紀*(NAKANO, Miyuki)(東大1980卒) 津田塾大学学芸学部情報科学科 教授

    [略歴] 1980年富士通(株)勤務. 1985年東京大学生産技術研究所助手. 2008年7月同特任准教授. 2013年11月芝浦工業大学教授. 2015年1月より現職.博士(情報理工学). データベース・ストレージシステム, ビッグデータ解析, データ工学等の研究に従事. 本学会理事(2011-12年度), セミナー委員会委員長等歴任.

    [抱負] ビッグデータ, IoT, Society5.0等の言葉で代表されるように, 情報処理技術は現在の社会の在り様を変え, 新たな社会的動きを生み出す革新的な手段として, また, 将来の我が国を支える力として期待されています. その中で, 情報処理技術の根幹から様々な応用まで広く俯瞰する本会の役割は今後ますます重要となってきます. 溢れる情報と急速な社会変化の中, 情報処理技術のさらなる進展が望まれる一方で, 情報処理技術離れが指摘される今日, 本会が率先して, 情報処理技術に秘められた多大な社会的影響力と未来への可能性を発信することが大切であると考えています. ソフトウェアジャパン, 連続セミナー等本学会の活動を通じ, わが国の最先端情報処理技術を多くの方にご紹介する場を経験し, 多くの方から反響と期待を頂戴してまいりました. この経験を基に, 世界に通じる魅力ある新しい情報処理研究, 技術の発掘, 発展, 支援する本会の活動に微力ながらも貢献する所存です.

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    ■理事[調査研究担当]

    並木美太郎
    (NAMIKI, Mitaro)(東京農工大1984卒)
    東京農工大学大学院工学研究院先端情報科学部門 教授
    ※調査研究運営委員会からの推薦

    [略歴] 1986年東京農工大学大学院修士課程修了, 同年4月(株)日立製作所基礎研究所入社, 1988年東京農工大学工学部数理情報工学科助手, 現在, 東京農工大学大学院工学研究院教授. 博士(工学). オペレーティングシステム, 言語処理系等のシステムソフトウェア, 並列分散処理等の計算機科学・工学の研究・開発と情報教育に従事

    [抱負] 計算機関連の技術は, 目的に応じて周辺分野と融合し新規創出され, 常に新しく生まれ変化していますが, その基盤となる普遍的な技術も同時に使われ発展し続けています. 研究の立場からは, より新しくかつ高度な研究が要求されており, 国際的な研究成果を研究者は求められていますが, このような背景から, 学会の役割として従来分野の発展と新しい分野創出の両面において, 優れた研究を生み出すための学会の貢献はより重要になると考えています. 同時に, 研究成果の適切な社会還元もより重要になっています. 情報処理学会においては, 研究会主査, 各種研究会運営委員, 論文誌編集員, トランザクション編集長シンポジウム運営委員と長, などで研究において協力させていただきました. また, 国内のいくつかの事業においてプロジェクトマネージャなどを務めさせていただきましたが, 国内の本分野において優秀な研究者・開発者はたくさんおられることを見て参りました. このような方々が活躍でき, また, 今後も輩出できるように, 調査研究活動に貢献できればと考えています.

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    ■理事[総務担当]

    平井 規郎
    (HIRAI, Norio)(東工大1989卒)
    三菱電機(株)情報技術総合研究所知能情報処理技術部 主席技師長

    [略歴] 1989年東京工業大学理学部情報科学科卒業. 1991年同大学院修士課程修了. 同年三菱電機(株)入社. 以来, 情報技術総合研究所にてデータベース技術およびビッグデータ分析技術開発に従事. 本会モバイルコンピューティングとパーベイシブシステム研究会運営幹事補佐.

    [抱負] 近年, AIやIoTというワードがマスメディアにとりあげられない日はないといっても過言ではない状況にあり, 情報処理技術はここ数年で大幅な進歩を遂げています. このような社会を支えていく研究者を育成する場として, 情報処理学会の重要性は今後ますます高まっていくものと思います. 私はこれまで企業側の研究者として, データベース技術やビッグデータ分析技術の研究開発と製品化などを通して, 世界と競争できる技術の開発に取り組んでまいりました. 一方日本の産業競争力を今まで以上に強化するためには, 昨今のAIやIoTに携わる研究者が不足する現状は大きな課題であり, 学会と産業界がこれまで以上に密に連携していくことが重要であると思います. 私は企業の研究開発に携わってきたこれまでの経験を活かし, 日本の若手研究者にとって, これまで以上に魅力のある学会創りに微力ながら貢献し, 情報処理学会のさらなる発展に尽力してまいりたいと考えております.

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    ■理事[論文誌担当]

    湊  真一
    (MINATO, Shin-ichi) (京大1988卒) 
    京都大学 大学院情報学研究科 教授

    [略歴] 1990年京都大学大学院修士課程修了, 1995年同博士課程(社会人)修了. 博士(工学). 1990年よりNTT研究所にて論理システム設計技術の研究に従事. 2004年北海道大学助教授. 2010年より同教授. 2009-15年JST ERATO研究総括. 大規模離散構造処理系に興味を持つ. 国立情報学研究所客員教授. 日本学術会議連携会員(情報学). 電子情報通信学会シニア会員, 人工知能学会, IEEE各会員.

    [抱負] 今後の日本は, 急速な少子高齢化・人口減少による「右肩下がり」の時代を迎えます. しかし見方を変えると, 1人1人の社会的価値と責任は逆に「右肩上がり」で増大していくとも言えます. そのような時代においては, 新しい独立研究分野をたくさん作って細胞分裂をしながら成長していくモデルではなく, 異分野横断的に細胞を融合させ新たな価値を創出した者が生き延びる時代になると思います. 中でも情報処理技術は様々な分野を結びつけるための鍵となる重要な技術であり, 情報処理学会の果たすべき役割は今後さらに高まるものと思われます. これからの研究者は各自が育ってきた研究コミュニティを発展させるだけでは不十分であり, 自身の研究の意義や魅力を異分野の人にわかりやすく語り, 世の中をどのような未来にしたいのかを示していくことがより一層重要となります. 一方で, 口先だけではなく地道に研究を進める忍耐力や結果を出す実力も求められます. 学会役員としての活動を通じてそのような時代を作っていくお手伝いができればと思っております.

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    ■監事

    砂原 秀樹(SUNAHARA, Hideki)(慶大 1983卒) 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 教授

    [略歴] 1988年慶応義塾大学大学院理工学研究科博士課程単位取得退学. 工学博士. 電気通信大学情報工学科助手, 奈良先端科学技術大学院大学情報科学センター助教授, 教授を経て, 2008年4月より現職. 2003年より2005年まで高品質インターネット研究会主査. 理事 (2009年度-2010年度, 2012年度-2013年度) を歴任. 本会フェロー (2012年度) . 1984年より日本のインターネットの構築とその研究に従事. また, パーソナル情報を安心して利活用できる基盤「情報銀行」に関するプロジェクトを遂行中.

    [抱負] インターネットは, コンピュータだけでなくさまざまなモノを取り込み, 今や社会の基盤となりつつあります. こうした状況の中で本会が果たすべき役割も大きく変化しようとしています. 単に, 提供する情報の質を向上させるだけでなく, 会員相互の情報共有を促進することで情報処理技術の社会への貢献度を向上させることが重要になってきていると考えています. また, ジュニア会員制度など次世代の育成についても考慮していかなければなりません. 一方で, スマホのアプリのみが注目され, AIやビッグデータといった言葉だけが一人歩きする現状において, 体系的で整理された情報を適切に提供していくことが重要になってきていると考えています. こうした反省に基づき情報処理技術をより高い社会基盤とするために, 本会がなすべき役割は重いものであると考えます. これらの目標を見据え, これまでの本会の果たしてきたことを尊重しつつ, 新しい時代に対応した本会の展開に貢献することができれば幸いだと考えます.

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    ■監事

    串田 高幸
    (KUSHIDA, Takayuki)(豊橋技術科学大 1983卒)
    東京工科大学コンピュータサイエンス学部 教授

    [略歴] 1985年日本アイ・ビー・エム(株)入社, 東京基礎研究所配属, 2005-06年IBM T. J. Watson Research Center, 2012-14年IBM India Pvt. Ltd.,2015年よりワトソンヘルス開発所属. ネットワーク, 分散処理, クラウドの研究に従事. 本会フェロー(2016年-), 理事(2011-12年度), 論文誌編集委員長(2012年), 調査研究運営委員(2013年-), マルチメディア通信と分散処理研究会主査(2009-10年). 博士(ソフトウェア情報学).

    [抱負] コンピュータとインターネットの技術は, 普段の生活において必要不可欠になってきています. また身の回りの多くのことが, 省力化や自動化されて便利になってきています. さらにクラウド, IoT, ブロックチェーンのような新技術が生まれてきており, 今後も新しい技術が次々と出てくることは確かです. この情報処理技術の基幹を創生している研究者や実務者の活動の場である本会の役割は, 今後さらに重要になってきます. 本会にとって, 現在の活動をもとに情報技術を発展させていくことと, 研究者と実務者のコミュニーティーとして社会に貢献することが必要です. さらに新しい技術を作り出す力や, 実務者や開発者が活動する場として本会の役割を広げていくことも必要となります. 私は, 本会の理事会, 調査研究委員会, 領域委員会, 研究会, 論文誌編集委員会, 国内国際会議に携わってきた経験と, 企業での海外赴任における研究開発活動に携わってきた経験をもとに,本会の現在の運営と将来への大いなる発展に向けて, 微力ながら貢献していきたいと考えております.

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