2018年07月02日版:大内 一成(総務担当理事)

  • 2018年07月02日版

    「知ってますか?」

    大内 一成(総務担当理事)

     総務担当理事を拝命して約1年が経ちました。以前から研究会主査や幹事、全国大会/FITやシンポジウムの委員、若手研究者の会幹事などを経験させていただいていたこともあり、情報処理学会についてはそれなりに知っているつもりでした。しかし、理事の立場として深くかかわらせていただくことで、これまで見えなかった部分が、課題も含めいろいろと分かってきました。

     ご存じの通り、一般の組織における総務は、組織全体に関する事務を担当しますが、学会の総務も同様に学会全体に関する事務を担当しています。情報処理学会はさまざまな事業を通して、情報処理分野の発展に貢献していますが、複数の事業を手がける組織は、一般的にどうしても縦割りになってしまいがちです。総務担当は学会全体を見渡し、事業間の横串を刺して一体感のある学会運営を推進するのが重要な役割で、理事会の司会進行を担当するのもその一環であると理解しています。

     現在、情報処理学会は、西尾会長の会長就任挨拶にもある通り、会員数の確保が最重要課題です。特に、企業所属の正会員数が伸び悩んでおり、企業所属の理事の立場としても、会員数増に向けたさまざまな施策を検討しています。また、将来の情報処理分野を担う若手世代にも積極的なアプローチを検討していますが、情報処理学会ではすでに学会の魅力向上のための取り組みをいくつか開始しています。みなさんはご存じでしたでしょうか?

    認定情報技術者®(CITP®)制度がIFIP IP3の認定を取得

     ITスキル標準(ITSS)のレベル4以上の情報技術者を対象とする上級資格制度として、認定情報技術者(略称:CITP)制度の運用を2014年度から進めてきましたが、2018年2月に国際的な高度IT人材資格制度の推進組織であるIFIP IP3より、プロフェッショナル資格制度の基準(IP3P)を満たしているとして認定を受けました。非英語圏では初めてのものであり、今後さらにCITP認定の企業技術者が増えることが期待されます。

    ディジタルプラクティスのHTMLページとアプリ

     実務家向けの論文誌「ディジタルプラクティス」は、1年に4回発行していますが、通巻31号(2017年7月15日刊行)から会員・非会員を問わず無料で学会WebサイトからHTMLでアクセスできるようになりました。また、App Store 情報処理学会アプリをインストールすればiPhone等から手軽に無料で閲覧することができます。

    「先生、質問です!」

     情報処理分野で疑問に思ったことを自由に質問できる「先生、質問です!」というサービスがあります。真面目な質問から素朴な疑問まで何でも受け付けており、専門の研究者が回答してくれます。サイトではジュニア会員向けの紹介がされていますが、一般の方でも質問できますので、ぜひご活用ください。

     これら以外にも、IEEE Computer SocietyやACMとのJoint Award新設、若手企業研究者・技術者向けの賞の新設、学会システム稼働、連続セミナーの遠隔会場(関西、東北)中継など、いろいろと新しい取り組みを実施中・検討中です。ぜひ、ご活用いただくとともに、良いアイディアがありましたら、遠慮なくご提案ください。適切な問合せ先が分からない場合は、「学会全体に関する事務を担当する」総務担当宛(soumu@ipsj.or.jp)にご連絡ください。みんなで情報処理学会をさらに魅力的な学会にしていきましょう!