湯淺 太一 君
フェロー
湯淺 太一 君(正会員)
[対象業績] 「実時間ごみ集め方式の発明およびLisp の処理系開発と国際標準化への貢献」
1977年京都大学理学部卒業.1982年同大学大学院理学研究科博士課程修了.同年京都大学数理解析研究所助手.理学博士(1987年).1987年豊橋技術科学大学講師.1988年同大学助教授,1995年同大学教授,1996年京都大学大学院工学研究科情報工学専攻教授.1998年同大学大学院情報学研究科通信情報システム専攻教授となり現在に至る.本会昭和63年度研究賞.本会平成8年度論文賞.2000年本会情報規格調査会標準化貢献賞.
[業績推薦理由]
湯淺太一君は,不要オブジェクトのメモリを再利用するごみ集めにおいてプログラムの停止時間を短くする「スナップショット」方式を発明したほか,1983年から研究開発し世界中に多くの利用者がいるKyoto Common Lisp処理系により,この分野の発展に大きく貢献した.また,国際標準規格ISO/IEC 13826の制定(1997年)に主導的役割を果たしたほか,この規格のJIS原案作成委員会委員長として1998年のJIS X 3012制定にも貢献するなど,Lispの国際標準化においても重要な役割を果たした.