横森  貴 君

[対象業績] 「生命情報学および形式言語理論・計算論的学習理論に関する研究」

1974年東京大学理学部数学科卒業.1979年同大学院理学系研究科博士課程修了(東大理博).1981~83年ペンシルベニア大学,カナダ・マクマスタ大学博士研究員.1983年富士通国際情報社会科学研究所研究員.1989年電気通信大学助教授,1997年同教授.1998年早稲田大学教育学部教授,2004年早稲田大学教育・総合科学学術院教授となり現在に至る.この間TCS,Fund.Inform.等の国際誌編集委員,多数の国際会議各種委員長,委員を歴任.
 

 
[業績推薦理由]

横森貴君は計算論的学習理論,自然計算理論など理論計算機科学の幅広い分野で国際的に知られている研究者である.特に,世界に先駆けて木文法 TAGに着目して交差依存性問題を解決する効率的な学習アルゴリズムを提案し,その後多くの論文に影響を与えた(TCS誌における1999年Top Cited Article).また,スパイクを用いる神経細胞計算モデルSNP Systemを発表し,今日の細胞膜計算理論の発展に多大な貢献をした.本会においても論文誌基礎理論領域の編集主査,学会誌への解説論文寄稿等を通じて学会活動に尽力した.