富田 悦次 君

フェロー

富田 悦次 君(正会員)

[対象業績] 「形式言語理論・学習理論および組合せ最適化問題に関する研究」

 1966年東京工業大理工学部電子工学科卒業,1971年同大学院電子工学専攻博士課程修了.工学博士.同年東京工業大学工学部助手.1976年より電気通信大学電気通信学部通信工学科助教授,教授,同電子情報学科教授を経て,現在,同情報通信工学科教授.本会会誌編集委員会主査,論文誌編集委員,数理モデル化と問題解決研究会主査,等を経て,現在コンピュータサイエンス領域委員会委員長.船井情報科学振興賞受賞.電子情報通信学会フェロー.

[業績推薦理由]

 富田悦次君は,決定性文脈自由言語の等価性判定問題に関して全く新規な統一的解法を考案し,それを更に多くの問題解決に展開された.計算論的学習理論についても,非常に早い段階から新しい学習アルゴリズムを提唱されてきている.更に,組合せ最適化問題の内でも特に重要な最大クリーク抽出問題に関し,世界に先がけ格段に高速なアルゴリズムを開発し,それを幾つかの実問題解決の共同研究に応用して顕著な成果を上げられている.教科書「オートマトン・言語理論」(共著,森北出版)や学会活動によっても,情報処理分野発展に多大の貢献をされた.