村上 和彰 君

フェロー

村上 和彰 君(正会員)

[対象業績] 「コンピュータシステムアーキテクチャ技術の発展に対する貢献」

昭和59年京都大学大学院工学研究科情報工学専攻修士課程修了. 同年富士通(株)入社. 汎用大型計算機の研究開発に従事. 昭和62年九州大学助手. 平成6年九州大学助教授. 現在九州大学大学院システム情報科学研究院情報知能工学部門教授. 計算機アーキテクチャ, 並列処理, システムLSI設計技術, 等に関する研究に従事. 工学博士. 平成3年本会研究賞, 平成4年本会論文賞, 平成9年本会坂井記念特別賞, 平成12年本会創立40周年記念論文賞をそれぞれ受賞.

[業績推薦理由]

村上和彰君は1987年の九州大学着任以降, 一貫してコンピュータアーキテクチャ, コンパイラ, 並列処理の教育研究に取り組み, 以下の顕著な業績を挙げた. まず, 1987年に, 複数の命令を同時に実行することで性能向上を可能とした「スーパースカラ方式」をIntel, IBMと同時期に世界に向けて提案, そして, その有効性を実証したことは特筆に値する. また, 1994年にはDRAM混載型マルチコアアーキテクチャ「PPRAM (Parallel Processing RAM)」を考案し, 今後の主流アーキテクチャである「マルチコア」のアイデアを17年前から提唱してきたことも情報処理分野に対する多大な貢献である.