今井　　浩　君

[対象業績]　「計算幾何の量子計算への展開と量子情報科学研究推進に対する貢献」

昭和56年東京大学工学部計数工学科卒業.昭和61年同大学大学院工学系研究科博士課程修了,工学博士.昭和61年九州大学工学部助教授,平成2年東京大学理学部助教授等を経て，平成13年東京大学大学院情報理工学系研究科コンピュータ科学専攻教授.その間，平成12年から18年まで科学技術振興事業団創造科学技術推進事業ERATO今井量子計算機構プロジェクト総括責任者，平成17年からERATO-SORST量子情報システムアーキテクチャ研究総括.

[業績推薦理由]

　今井浩氏は，情報科学の基盤となるアルゴリズム理論，計算幾何学，量子計算の分野において世界の第一線で活躍し，多くの研究成果を上げてきた．本会においては，アルゴリズム研究会の主査，幹事を務めるとともに，CS領域財務委員，調査担当理事等を歴任し，論文誌運営委員会体制の整備等に多大な貢献を果たしてきた.また平成12年からは，日本の情報科学研究における初めての大規模研究プロジェクトであるERATO今井量子計算機構プロジェクトの総括責任者を務め，研究を推進している.以上の理由より，今井浩氏を本会フェローに推薦する．