茨木 俊秀 君
2024年度功績賞受賞者の紹介
茨木 俊秀 君 (いばらき としひで)

本会正会員茨木俊秀君(フェロー)は、米国イリノイ大学研究員、京都大学助手および助教授、豊橋科学技術大学教授を経て、1985年京都大学教授に着任し、2001年から2年間京都大学大学院情報学研究科研究科長を務め、2004年に同大学を定年退職し、同大学名誉教授になられました。その後、2004年関西学院大学理工学部教授、2009年京都情報大学院大学教授を経て、2010年から2023年同大学学長を務め、2023年同大学名誉学長になられました。同君は長年に亘り数理工学、特に離散構造を持つ問題における最適化問題に興味を向け、現実の問題解決に適用することを重視し、アルゴリズムの開発に注力されました。その結果、日本オペレーションズ・リサーチ学会近藤賞をはじめ、多数の学会の業績賞、論文賞などを受賞し、情報処理学会、ACM、日本オペレーションズ・リサーチ学会、電子情報通信学会、日本応用数理学会、スケジューリング学会からフェローあるいは名誉会員の称号を得ておられます。この間、国際会議ISAAC92および2003、 MIC03などの組織委員長、1998年から3年間、科学研究費重点領域研究「新しいパラダイムとしてのアルゴリズム工学」の領域代表者を務められました。これらの業績に対し2024年春には瑞宝中綬章を受けておられます。以上のように、同君が情報処理分野の発展に尽くされた功績は誠に顕著であります。