「放送・通信分野等における公的個人認証サービスの利活用」に関する実証に対する意見

2014年4月16日
一般社団法人 情報処理学会
会 長  喜連川 優

以下のとおり、2014年4月16日付で意見書を提出しましたので、ご報告いたします。
(協力:オーディオビジュアル複合情報処理(AVM)研究会,コンピュータセキュリティ(CSEC)研究会)


2014年4月16日
総務省情報流通行政局
情報流通振興課 御中
一般社団法人 情報処理学会
会長 喜連川 優
以下のとおり意見を提出しますので,宜しくご査収ください.

公的個人認証サービスの実証に向けた実験は社会的意義がある試みと存じます.現在の実証案について次のようにご意見申し上げます.

(1)実証実験における検証項目について:
  • 安全性についての項目を加えてください.
    技術(暗号,耐タンパ化,等)と運用(法律等)のコンビネーションによって実効性を高める必要があると考えます.また,個人番号カードの盗用に対する耐性についても検証する必要があります.専門家によるコンサルテーションを受けることのできる体制を整えることもご検討ください.

  • 利便性についての項目を加えてください.
    現在の公的個人認証サービスはICカードリーダーを前提としており,スマートフォンやタブレットでの利用が出来ません.パスワードがいくつも必要で複雑なため,現状の仕組みでは一部の専門家しか利用が出来ない恐れがあります.デジタルデバイドを広げないためにも,多くの利用者層を想定して,どこが問題であったのかの十分な検討が必要と考えます.

(2)実証実験成果の活用方法
  • 実験に関する素データをオープンデータとして公開してください.
    研究者や専門機関がこのデータを使った事後調査を行うことが期待できます.

 その他:
  • 既存の個人認証サービスの基盤をできるだけ活用したシステム設計と,民間企業等が新しい公的個人認証サービスに移行するインセンティブや動機づけを検討することが新しいシステムを普及させる上で重要であると考えます.

  • ユースケースがあることは大事ですが,いかにして現状の形態から望ましい形態へ移行するかの道筋を検討することも大事であると考えます.

以上

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