2014年03月03日版

監事のしごと」

長谷川 亨(監事)


 3月上旬は、ちょうど当学会の役員選挙での会員投票が実施し終えたところと思います。Web投票をされて、副会長、理事の投票欄に続く最後に、監事の投票欄があることにお気づきになった会員の方もいらっしゃると思います。普段から研究会、各種委員会などで、アクティブに活動されている方にも馴染みのない役職と思われますので、本稿では監事の1年の仕事の流れを紹介します。

 「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」において一般社団法人での監事の設置は任意ですが、一般社団法人の情報処理学会では2名の監事を設置しています。毎年、役員選挙で1名の監事を選定し、任期は2年となっています。具体的な職務は、原則月一回開催される理事会に出席し、議論が適切に行われることを監査すること、総収入額が1,000万円未満の当学会が主催する国際会議の財務を監査すること、会計年度末に業務監査を行い、それに基づいて「監事付帯意見」を報告することなどです。前者はルーチンワークに近いですが、最後の監事付帯意見は、1年間の理事の方々の業務に影響があります。

 監事付帯意見は、通常、A4で2~3ページの報告書で、各年度の最終理事会で、先任、すなわち2年の任期を終える監事から発表します。内容は、 1年間の監査の結果、学会運営が問題なく実施されたことを確認した後で、今後の学会運営に対する意見を述べます。意見を述べるにあたり、以下のような少しへりくだった頭書きをつけますが、その後の一年間の理事のみなさんへの宿題となります。

 「今回は、平成24年度事業報告書に基づき監査をさせていただきましたが、その過程で気づいた点などを監査付帯意見として以下に整理させていただきました。つきましては、25年度の理事会でご検討いただくなど、今後の学会事業の発展の参考としていただければ幸いです。」

 昨年度は、4点の付帯意見を述べましたが、「会員減に対応する組織の設立」、「学会価値向上に向けた新たな(サービスの)展開」など、長年の目標である会員減の歯どめに向けて、組織の観点、会員のみなさんの観点で考えた意見を述べさせていただきました。以降は、以下の通り議論されました。

 まず、7月の理事会において、監査付帯意見を再度確認し、対応する役員が決定されました。組織の設立は、会長、副会長が、新サービスは全理事が各担当業務について検討することになりました。 11月の理事会では、対応の中間状況が報告されました。組織の観点については、会長、副会長のご尽力で、長期的な視点で戦略を検討する理事、長期戦略担当理事を新設することになりました。そのため、理事の構成も少し変更されました。一方、新サービスについては、多岐に渡るため、11月理事会でいったんサービス候補が列挙されたあと、続く、12月、1月の理事会で取捨選択が行われました。研究会発表の動画アーカイブ化などが開始されるともに、全国大会での託児サービスの提供の検討開始などが、現在、進められています。来る3月の理事会で、最終対処方針がまとめられ、最終の理事会で、方針ならびにすでに実施したことを、最終理事会で前年度の監事付帯意見への回答として返すことになります。

 このように、監事付帯意見は2~3ページの文章ですが、その後一年間の理事のみなさんの活動に制約を与えること、活動量と学会が良くなることにトレードオフがあることより、最小限の努力で最大限の効果が出る付帯意見が最良です。しかしながら、そうはいかないことも多く、昨年度の監事付帯意見がどうであったかを自問自答することも度々です。事務局から本年度の監事付帯意見の〆切が連絡される頃が近づき、少し重苦しく感じ始めていますが、これまでの研究会での活動、数年前の理事としての2年間の活動、監事としての2年間の活動を通して、会員、理事のみなさんにとってより良い付帯意見を書ければと考えています。

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