山室 雅司 君

山室[対象業績] 「データベースに関する研究開発および学会運営への貢献」

1987年早大大学院理工学研究科修士修了. 同年NTT入社. 1991年米国Columbia University修士修了. ネットワーク統合管理技術, データベース設計法, データ視覚化技術, マルチメディア情報検索, 情報統合管理技術の研究に従事. 2012年10月より現職. 本会マルチメディア通信と分散処理研究会幹事, 2007年度-2011年度本会情報規格調査会役員. 2011年度-2012年度本会財務担当理事. その他DICOMO実行委員等を歴任. 博士(工学).


[業績推薦理由]

山室雅司君は, データベースのスキーマ統合とデータ可視化に関して, 類似スキーマ要素を名称異種性, 構造異種性に注目し, これらの異種性を考慮してスキーマ要素間の類似性を判定を支援するための手法を考案した. また手法を支援システムとして具体化をして, 実運用データベースに適用し, 有用性を示した. 併せて統合されたデータベースを可視化して, 各種データ分析に利用するために, 情報視覚化モデルとデータ変換メカニズムを考案した. またマルチメディアデータベースの内容検索では, マルチメディアデータを構成するオブジェクトの複数特徴量を定義し, その特徴量の多次元ベクトルを距離関数で構造化する多次元空間インデクスを利用して, 類似トップk件を高速検索する手法を考案し, 各種応用システムに適用した. 

本会においては, マルチメディア通信と分散処理研究会幹事として, 当該分野に関する産学官の連携強化の場の提供に尽力, 2011-2012年度には財務担当理事として, 学会の財務基盤の確立および中長期計画策定など本会運営に尽力した.