情報処理学会ではITプロフェッショナル(実務家)のためのシンポジウムとして、2004年度から毎年度「ソフトウエアジャパン」を開催し、多数の企業・大学等からのご支援を頂いております。
IT関連業界において現場で活躍されている産業界の方々を中心に、学界・官公庁関係の方々、次世代を担う若手の技術者・研究者の方々等、多くの方々がともに問題意識を共有し議論、交流を深められる場として、またIT産業の今後を皆様と考える機会といたしまして、今年度も「ソフトウエアジャパン2011」を開催いたします。
女性たちが知恵と力を育むコミュニティ活動 | |
【セッション概要】 活躍する女性が増加する一方、 身近に 同じような悩みを乗り越えた経験をもつ女性が 少ない の も 現実である。企業の管理職に占める女性の割合は5~8%、情報処理学会の女性会員も6%程度となっており、企業戦略として女性コミュニティを作る動きも進んでいる。本フォーラムでは、企業の枠を超えて女性達の手で運営されているコミュニティ活動を取り上げる。実際に活動されている講演者に、活動内容、やりがい、得たこと等を紹介して頂き、コミュニティへ参加したい人や活性化したい人へのヒントを探る。コミュニティに関心のある方にとって 、本フォーラムそして シンポジウム後の懇親会が 、情報交換と新たなネットワーキングの場になることを期待 しています。 | |
プログラム | |
15:45-16:15 講演-1 國井 秀子 (リコーITソリューションズ株式会社 取締役会長執行役員/ 2010 APEC WLN会合実行委員会副委員長) 16:15-16:45 講演-2 森 茂子 (日本アイ・ビー・エム株式会社 ソフトウェア開発研究所 課長 ソフトウェア・アーキテクト/JWEF運営委員) 16:45-17:15 講演-3 松山 科子 (ソニー株式会社 システム技術研究所 総括課長、シニアリサーチャー) 17:15-17:45 講演-4 山口 理栄 (育休後コンサルタント) |
司会:山本 里枝子 (株式会社富士通研究所 ソフトウェア&ソリューション研究所 部長) | |
【略歴】1983年 早稲田大学理工学部電子通信学科卒業。同年富士通研究所入社。現在富士通研究所ソフトウェアイノベーション研究部部長。ソフトウェア工学の研究開発に従事し、ソフトウェアパターン、モデルベース開発、テスティング、ビジネスプロセスモデリング、要求工学等等の技術開発を担当。情報処理学会山下記念研究賞受賞。情報処理学会理事他、情報関連の委員等を歴任。早稲田大学非常勤講師等。情報処理学会、IEEE各会員。備中 |
15:45-16:15 講演-1 日本で開催された最近の国際的女性ネットワーク会合 -APEC女性リーダーズネットワーク会合とAPEC女性起業家サミット |
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國井 秀子 (リコーITソリューションズ株式会社 取締役会長執行役員/2010 APEC WLN会合実行委員会副委員長) | |
【講演概要】2010年9月APEC議長国を務める日本は、APEC女性リーダーズネットワーク(WLN)会合を初めて東京で開催した。また10月にはAPEC女性起業家サミットも岐阜で開催された。これらの会議には、経済界を中心に活躍する海外の女性リーダーたちが集い、熱い議論がなされた。日本にとっては海外のベスト・プラクティスを学び、ロール・モデルに接するまたとない良い機会であった。WLN会合では、APEC中小企業担当大臣などへの提言がまとめられ、APEC21エコノミーで共通の数値指標を持つことなども提言された。今後、国内及び国際的なネットワークの形成・強化、経済活動への女性の参画意識の高揚、日本の女性のエンパワーメントの推進等が期待される。 |
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【略歴】1973年お茶の水女子大学大学院理学研究科修士号取得。テキサス大学コンピュータサイエンス学科Ph.D.取得。1982年株式会社リコー入社以来ソフトウェア分野の研究開発責任者。常務執行役員を経て2008年から現職。情報サービス産業協会(JISA)理事、総務省情報通信行政・郵政行政審議会委員、文部科学省科学技術・学術審議会委員、株式会社産業革新機構産業革新委員、内閣府男女共同参画推進連携会議議員、日本データベース学会副会長、2008-09年IEEE JC Women in Engineering (WIE) Chairなど。情報処理学会フェロー、アドバイザリーボードメンバ。 | |
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16:15-16:45 講演-2 企業・職種の枠を超えたネットワーキング- 日本女性技術者フォーラム (JWEF) |
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森 茂子 (日本アイ・ビー・エム株式会社 ソフトウェア開発研究所 課長 ソフトウェア・アーキテクト/日本女性技術者フォーラム(JWEF)運営委員) | |
【講演概要】日本女性技術者フォーラム(JWEF)は女性技術者相互の交流と情報交換により、能力を発揮することのできる場を創生し社会貢献を高める目的で1992年に創設された任意団体である。特徴は技術者であれば誰でも参加でき、自由に交流できる点にある。会員数は現在約150名。キャリアやワークライフバランスのセッション、理系企業見学会、理系女子学生との交流会等を開催し、会員間のネットワーク構築に取り組んでいる。昨年度から若手女性エンジニアへの表彰を行い、ロールモデル発掘と若手モチベーションアップにも取り組んでいる。JWEFの運営は会員の中から選出された運営委員が中核となって進めており、講演者は2010年度から運営委員を務めている。本講演ではJWEFの活動内容と、運営についてご紹介する。 |
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【略歴】1985年電気通信大学・電気通信学部・計算機科学科卒業後日本IBM入社。ネットワークシステム、金融系システム開発を経て2000年よりデータベース管理ソフトウェア開発に従事。2007-08年に日本IBMの女性技術者コミュニティCOSMOSメンバとして社内女性技術者ネットワーキング活動に参加。女性技術者のワークライフバランス、キャリアアップに関する社内外講演を行う。2010年よりJWEF運営委員、情報処理推進機構(IPA)女性キャリア改革検討委員会委員。 | |
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16:45-17:15 講演-3 J-Win(ジャパン・ウィメンズ・イノベイティブ・ネットワーク)の活動紹介 |
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松山 科子 (ソニー株式会社 システム技術研究所 統括課長、シニアリサーチャー) | |
【講演概要】特定非営利活動法人ジャパン・ウィメンズ・イノベイティブ・ネットワーク(NPO法人J-Win)は、企業におけるダイバーシティ・マネジメントの促進と定着を支援することを目的に、2007年4月に設立された企業メンバ制の団体である。2010年8月現在、83 社、257名の会員がいる。J-Winは、女性メンバのネットワーキング活動、会員企業のダイバーシティ・マネジメント推進の支援、セミナ等を通じた行政機関、公的機関への協力等を行っている。講演者は2007年4月から2年間メンバを務め、主に高校生・大学生へのキャリア教育支援を行った。講演では、活動内容や活動を通して得たこと、特に女性幹部(候補生を含む)の相互交流・自己研鑽を目的としたJ-Winならでは体験できたこと、今後のJ -Winへの期待をお話させて頂きたい。 |
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【略歴】東京都立大学(現:首都大学東京)理学部数学科卒業後、株式会社NEC情報システムズを経て、ソニー株式会社に勤務。生体情報の解析、医療・健康情報システムの研究開発に従事。筑波大学大学院ビジネス科学研究科経営システム科学専攻修了後、東京工業大学総合理工学研究科知能システム科学専攻を2008年3月修了。博士(工学)。情報処理推進機構(IPA)女性キャリア改革検討委員会委員。 | |
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17:15-17:45 講演-4 育児休業後のキャリアを支えるネットワーク |
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山口 理栄 (育休後コンサルタント) | |
【講演概要】IT企業では、女性を営業やシステムエンジニアとして積極的に採用しながら、育児休業を取得して復職すると元の職場に戻さないで管理部門などに異動させるケースが見られる。今後ますます増える育休後社員のキャリアを無駄にしないような組織作りが急務である。一方育休後社員は、子育てとの両立で日々の忙しさに流され、5年先10年先の働き方の目標設定をあいまいにしがちである。これには社内、社外で同じ立場や少し上の世代との交流が有効で、情報共有し自分を見つめ直すことが、将来の目標を再設定することにつながる。講演ではこのような現状を説明するとともに、父親の育児休業取得が奨励されていることを利用して夫婦が協力しあって、子育てもキャリアも犠牲にしない若い世代の選択について紹介する。 |
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【略歴】1984年筑波大学情報学類卒業後、株式会社日立製作所入社。情報通信グループソフトウェア事業部にてオペレーティングシステム、運用管理ソフトの開発に従事。2006年4月に同グループ女性カウンシルの初代リーダに就任。社内ロールモデルによるパネルディスカッション、メールマガジン発行、SNSの活用などによりダイバーシティマネジメントを推進。2008年1月に同社を退職、コンサルティングファーム勤務を経て2010年6月に独立。 | |
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