ソフトウェアジャパン2009「ITのパラダイムシフト -クラウドで何が変わるか?-」 開催日:2009年1月27日(火) 開催会場:大手町サンケイプラザ
 
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 ITフォーラムセッション 福祉情報システムフォーラム [会場 3F 303]
 次世代要約筆記ツールの創造 〜ツールの連携から開発の連携へ〜
 
福祉情報システムフォーラムの情報保障について
 
本セッションでは,字幕の携帯ゲーム機 PlayStation Portable (PSP-1000,2000,3000のいずれにも対応しています)への配信も体験いただけます.」お試しになりたい方は,PSPをご持参ください(満充電の状態で3〜4時間の表示が可能です).
 
 
セッション概要
 
要約筆記ソフトIPtalk開発者の栗田氏の呼びかけにより,IPtalk連携ソフトの開発者を中心として,次世代の要約筆記ソフトの開発のために人々が結集しつつある.このセッションでは,ツールの連携から開発の連携へと発展しつつある情報保障ソフトの現状と将来について,会場の参加者を交えて展望したい. IPtalk Broadcasterは,要約筆記ソフトウェアIPtalkの字幕を,PSP(PlayStation Portable) で受信し表示できるようにする画期的なIPtalk連携ソフトウェアである.我々情報技術者が真っ先に利用するPCでもPDAでもなく,なんとPSPという手頃さが受け,急速に浸透しつつある.開発者の森氏から,着想から完成に至るまでの経過を交えてご紹介いただく. 一方で,学会や講演会の手頃な情報保障を目的として昨年大風呂敷を広げたCapptionerは,情報処理学会発のツールとしてプロトタイプが一般公開できる段階になった.会場では,スライドノートノートをもとにした字幕を自在に編集し,IPtalkで入力した即興発言を交えて表示する実演を行う.栗田氏からは,IPtalkの最近の動向についてご講演いただくとともに,日本遠隔コミュニケーション支援協会の設立やFSG (Free Software Group) の構想についてもご紹介いただく予定である.
     
坂根裕 写真  司   会:坂根 裕
        デジタルセンセーション株式会社 代表取締役  
略歴 1974年大阪府生まれ.1998年大阪大学工学部卒業.2000年大阪大学大学院工学研究科修士課程修了. 2002年静岡大学情報学部助手.2004年デジタルセンセーション(株)代表取締役社長兼任.コンテンツ配信,スポーツ情報学に関する研究・開発に従事.
     
プログラム [10:30−12:30]
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  講演(1) 「パソコン要約筆記ソフトIPtalkの今後の展開
         〜日本遠隔コミュニケーション支援協会設立の経緯と
           FSG(Free Software Group)の構想〜」

10:30-11:00

栗田茂明 写真  栗田 茂明
 NPO法人 日本遠隔コミュニケーション支援協会
 理事長
講演概要 準聴覚障害者に対する情報保障の一つである「パソコン要約筆記」「PCテイク」は,近年,情報保障としての市民権を得,全国各地で行われるようになりましたが,入力者の不足がさらなる普及を妨げていると考えます.
この対策の一つとして,2005年から,インターネットを利用した「在宅入力情報保障」を検討し実験を行って来ましたが,2008年,その運営団体として NPO法人を設立しました.昨年のソフトウェアジャパンで説明した計画のその後と日本遠隔コミュニケーション支援協会の設立やFSG (Free Software Group) の構想についてお話したいと思います.また,2008年に開発されて,現在全国の大学の「PCテイク」で利用されている,入力文を流用してノートを取る「PCテイク用ノート」機能についても説明したいと思います.
略歴 1998 年の第34回全国身体障害者スポーツ大会「かながわ・ゆめ大会」のパソコン要約筆記ボランティアを中心にパソコン要約筆記サークル「ラルゴ」を設立し,会長となる.1999年「ラルゴ

」の練習用ソフトとしてIPtalkを作成.2000年全難聴主催の第2回全国パソコン要約筆記指導者養成講座で説明したことがきっかけとなり全国でIPtalkが使われるようになる.そ

の後,全国から寄せられる機能追加の要望でバージョンアップを続けた.2008年IPtalkの継続的な開発と在宅入力情報保障の普及のためなどから NPO法人を設立した.2002年財団法人日本ITU協会から日本ITU協会賞ユニバーサルアクセシビリティー賞を受賞.2005年財団法人青鳥会からヘレン・ケラー賞(障害者教育研究・実践補助賞)を受賞.2008年NPO法人日本遠隔コミュニケーション支援協会を設立し理事長となる.

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 講演(2) 「PSP字幕から垣間見る 情報保障の姿と今後」

11:00-11:30

森直之 写真  森 直之
 要約筆記サークル「さくらんぼ」
  (IPtalk Broadcaster作者)
講演概要 「パソコン要約筆記」は,全国に広がり,福祉制度としても徐々に浸透しつつあります.しかし,パソコン要約筆記の環境は特定のOSやアプリケーションの仕組みに依存しており,応用や連携が難しい傾向にあります.今回,汎用的な形式(HTML)に変換するプログラムIPtalk Broascaster を取り上げ,仕組みや課題についてお話致します.
略歴 2003年全国身体障害者スポーツ大会「わかふじ大会」をきっかけに,2006年頃からIPtalk Broadcasterを開発.2008年(特非)全国要約筆記問題研究会 機械入力委員として活動中.現在は,「要約筆記活動の準備から反省まで」を一通り行えるツールチェーンの拡充を目指し,要約筆記通訳活動と共にソフト開発をしている.
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 講演(3) 「手頃な講演字幕化ツール Capptioner の公開とIPtalk との今後の連携」

11:30-12:00

秡川友宏 写真  秡川 友宏
 静岡大学情報学部
 教員
講演概要 聴覚に障碍のある聴講者に講演内容を字幕で伝える要約筆記は,リアルタイム性が要求されることから,複数人 (4名程度) で交互に分担入力するのが一般的です.このため,要約筆記者の手配やコストの制約で実施できる場が限られ,広く継続的にはなかなか実施できていないのが現状です.私たちは,PowerPointと連携することにより,補助者1名のみでリアルタイムに字幕を提示できるシステムを開発してきており,今回の発表にあわせてそれを公開・実演します.訓練された4名の要約筆記者をその場の補助者1名で代替するわけですから,それなりの制約は存在します.この制約をいかに緩和し,手頃なリアルタイム字幕提示環境をどれだけ改善できるか,そのためにはどのようなソフトウェアの連携が必要になるのかつきつめます.
略歴 筑波大学自然学類卒業.学部在学中に福祉機器に関心をもち,情報学部生に紛れてハードウェアやアルゴリズムを学ぶ.大学院より情報分野に転身.2000年同大大学院工学研究科修了.同年静岡大学情報学部に助手として着任し,情報家電の研究に着手.現在の興味は,手頃な情報保障のためのモデル作りとアクセシビリティー向上のための機器連携フレームワーク.情処学会福祉情報システムフォーラム世話人,映メ学会コンシューマエレクトロニクス研究会幹事.IEEE CE Japan Chapter若手論文賞 ('00,'00,'01,'01,'03),IEEE Intl. Conf. on Consumer Elec. Outstanding Paper Award ('05 Poster).
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 パネル討論 「次世代の要約筆記ソフトに求められるもの」
討論概要 
●ツールの連携から開発の連携へ
  ・それぞれの開発者の連携構想は? 実務者が期待する連携機能は?
  ・それらを可能にするための連携基盤は?
  ・企業や研究者の参入を促進できるオープン開発のスタイルは?
●運用の現場と実務者の連携
  ・現場ごとの運用事情は? (大学,学会,企業内情報保障)
  ・実務者と開発グループの連携は?
  ・グループ開発に期待すること

12:00-12:30

 司   会:坂根 裕(デジタルセンセーション株式会社)
  写真・略歴は司会参照
 パネリスト:白澤 麻弓
         (筑波技術大学 障害者高等教育研究支援センター 准教授)
白澤麻弓 写真 略歴 大学時代に聴覚障害学生と出会ったことがきっかけで高等教育機関における聴覚障害学生への支援体制構築に関する研究ならびに実践に関わりはじめる.2004年筑波技術短期大学 障害者高等教育研究センター(現:筑波技術大学 障害者高等教育研究支援センター)に赴任.同年 日本聴覚障害学生高等教育支援ネットワーク(PEPNet-Japan)設立.現在,事務局長.博士(心身障害学).手話通訳士 .
 パネリスト:栗田 茂明 (NPO法人 日本遠隔コミュニケーション支援協会)
  写真・略歴は講演(1)参照
 パネリスト:森 直之  要約筆記サークル「さくらんぼ」
  写真・略歴は講演(2)参照
 パネリスト:秡川 友宏 (静岡大学情報学部 教員)
  写真・略歴は講演(3)参照
     

   
   
 
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