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最終更新日:2007年12月7日
ソフトウェアジャパン2008 ITフォーラムセッション
イノベーティブ社会基盤 フォーラム
「イノベーションの現場から」
セッション概要
イノベーティブ社会基盤フォーラムは,企業組織や社会におけるイノベーションを高めるためにどのような取り組みが必要かという問題意識を持ち,イノベーションが高いと考えられる企業へのインタビューや関連文献の調査を行い,その具体的解明に向けた取り組みを進めている.取り組みの代表的なものとして,各組織におけるイノベーションの度合いを評価するための指標として「イノベーションテスト」を考案し,各企業を分類している事があげられる.昨年度のセッションでは,この「イノベーションテスト」に基づいた分析結果を発表した(昨年度の内容については,
http://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0701/25/news105.html
).今回のセッションでは,昨年のセッション以降に取り組んできた様々な企業インタビューや議論から得られた知見を紹介すると共に,各企業内でイノベーションを高めるためにどのような取り組みが必要であるかという点について,来場者の方々と共に議論していく.(前回に引き続き,来場者の方々はPCを持参下されば,議論に参加できる仕組みを提供する事を予定しています).
司会 神成 淳司 (慶應義塾大学 環境情報学部 専任講師)
【略歴】
1971年生まれ.1996年慶応義塾大学政策・メディア研究科修士課程修了.同年より,国際情報科学芸術アカデミー助手.2002年より同講師.現在に至る.この間,岐阜県情報技術顧問(2000年〜2005年),(財)ソフトピアジャパン主任研究員(2000年〜2005年),国際大学GLOCOMフェロー(2003年〜),京都大学大学院非常勤講師(2006年〜)等を兼務する.人工知能学会 社会におけるAI研究会主査,日本VR学会論文誌編集委員,情報社会のデザインシンポジウム2006実行委員長.Microsoft MVP AWARD受賞(2004, 2005, 2006).
プログラム
[会場: 5F 503D]
基調講演
13:15-13:45
「イノベーションは組織力で生み出せるのか」
許斐 俊充(日本ナショナルインスツルメンツ(株) マーケティング部 部長)
講演概要
少子高齢化という構造的な課題を抱える日本の国力維持にはイノベーションが不可欠であるとあらゆる場で叫ばれているが,イノベーションを構造的・組織的に生み出すためにはどうすべきかという議論はあまり進んでいない.また、その結果として、特にIT・SI産業分野における求人力低下が大学等の教育現場では深刻な問題として指摘されている。これらの現状に対し、ISIFは、ITmedia Biz.IDと共同で進めている「イノベーションの現場から」というインタビューシリーズにおいて、「イノベーションの構造化」をテーマに、IT産業に拘らず、イノベーティブと注目されている企業をインタビューし,組織のイノベーション力を測る「イノベーションテスト」の回答を集め分析を進めている.このインタビューを通じて得られた特徴的な取り組みや知見を紹介すると共に、その応用について議論することで就職先としての求人力を失いつつあるIT・SI産業における課題を浮き彫りにする.
略歴
1998年東京大学理学部物理学科卒.同年,日本ヒューレット・パッカード株式会社(現在のアジレント・テクノロジー社の前身部門)にR&Dハードウェアエンジニアとして入社し半導体計測器の開発に従事する.1999年,同社のHPコンサルティング事業部に異動,大手無線キャリアのインターネットインフラ構築プロジェクトにリーダとして従事.P2Pに関心を持ち,業界研究会等で講演を行う.2000年の夏,Jnutella.orgの立ち上げに参加.2003年カリフォルニア大学バークレー校ハース経営大学院を卒業し,現在ナショナルインスツルメンツ株式会社で戦略マーケティングマネージャとして従事.
パネル討論
13:55-15:15
「学生から見たIT産業 -IT産業は学生からの人気を回復できるか-」
討論概要
学生という視点から,日本のIT産業の現状を捉え,IT産業の活性化に向けてイノベーションが果たす役割を考察する.
・学生にとってイノベーションがない,魅力のない業界と思われている?
・未踏ソフトウェアの天才プログラマが次々と米国に逃げている
・IT産業は学生にとってイノベーションがない,魅力のない業界と思われている?
・モノ作りで強い日本が,なぜ情報産業では弱い?
司会: 斎藤 健二(アイティメディア(株)ビジネス・メディア事業部長)
略歴
PC専門誌編集を経て,2000年よりアイティメディアにてインターネットニュースメディアの編集,サイト立ち上げ,サービス開発に携わる.2001年,携帯電話関連情報Webサイト「+D Mobile」をスタート.2006年にはビジネスパーソンに向けた仕事術提供サイト「ITmedia Biz.ID」を立ち上げ,同誌編集長を務める.アイティメディア内でビジネス領域メディアを管轄する,ビジネス・メディア事業部長兼任.
パネリスト:大向 一輝(国立情報学研究所 コンテンツ科学研究系 助手)
略歴
1977年京都生まれ.2000年同志社大学工学部知識工学科卒業.2002年同大学院工学研究科知識工学専攻博士前期課程修了.2005年総合研究大学院大学複合科学研究科博士後期課程修了.博士(情報学).2005年4月より国立情報学研究所助手.2006年4月より総合研究大学院大学助手(併任).現在に至る.2003年度情報処理振興機構未踏ソフトウェア創造事業スーパークリエータ.セマンティックWeb,パーソナルネットワークを用いた知識共有の研究に従事.人工知能学会,電子情報通信学会各会員.
パネリスト: 小野 和俊 ((株)アプレッソ 代表取締役副社長CTO)
略歴
1976年生まれ.慶應義塾大学環境情報学部卒業後,サン・マイクロシステムズ株式会社に入社.Sun Microsystems, Inc (US本社) での Java アプリケーション Tahoeの開発を経て,2000年より株式会社アプレッソ代表取締役に就任,データ連携ミドルウェア「DataSpider」を開発する.2002年にはDataSpider が SOFTIC ソフトウェア・プロダクト・オブ・ザ・イヤーを受賞.2004年度未踏ソフトウェア創造事業 Galapagos プロジェクト共同開発者.
パネリスト:楠 正憲 (マイクロソフト(株) 技術統括室 CTO補佐)
略歴
1977年生まれ.2001年 神奈川大学経済学部卒業.1996年からITライター,コンサルタントなどとして活動.1998年 株式会社インターネット総合研究所 入社.通信事業者向けコンサルティング,インターネットエクスチェンジの運用監視,ECサイト,電子決済ASP等の設計構築などに従事する傍ら,Linuxディストリビューションの開発やモバイルコンテンツベンチャーの立ち上げに関与.2002年 マイクロソフト入社.Windows Server製品部Product Manager,政策企画本部 技術戦略部長などを経て2006年5月より現職.
パネリスト:許斐 俊充 (日本ナショナルインスツルメンツ(株) マーケティング部 部長)
写真,略歴は講演参照
パネリスト:神成 淳司 (慶應義塾大学 環境情報学部 専任講師)
写真,略歴は司会参照
パネリスト:中嶋 謙互 (コミュニティーエンジン(株) 代表取締役 CEO)
略歴
1996年 Java Appletを使用した日本初のMMORPG "Lifestorm"を開発(日本システムサプライ).2001年 京都大学農学部農林経済学科卒業.2001年 MMOG開発用ミドルウェア VCEを発表(コミュニ ティーエンジン).2003 年稀億網絡軟件(北京)有限公司設立 法定代表者,董事長に就任.2004年 オンライン環境シミュレーター"gumonji"を発表.(コ ミュニティーエンジン)2004年〜2005年 情報処理推進機構の未踏ソフトウェア創造事業 にて「XM会議支援ソフトウェア」の開発が2年連続採択.2006年事業化予定.