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最終更新日:2010.11.5 |
「科学技術に関する基本政策について」に関する意見 |
「科学技術に関する基本政策について」に関するパブリックコメントの募集について(PDF96KB)に対し,情報処理学会より11月5日付けで以下の意見を提出いたしましたのでご報告いたします. 会長 白鳥則郎 平成22年11月5日 1.重要課題達成のための施策の推進について 分野横断的な科学技術の強化や基盤的な施設・設備の整備,個々の個別課題に比べて比重が軽くなりがちであるが,より高い研究開発の成果を得るためには,この部分の強化が必要不可欠である.また,課題設定は重要ではあるが,一方で当面課題解決に直接的に役立つものではなくとも、将来の課題解決の基盤を与える可能性のある地道な研究に対する必要な支援も行わなければ,新たな発見によるイノベーションには繋がらない恐れがあり,その点にも留意する必要がある. 2.科学技術を担う人材の育成について 次代を担う人材の育成は長期的かつグローバルな視点での対応が不可欠である.特に,初等中等教育での理数系科目の教育に当たっては,生徒の知的好奇心を刺激するような仕組みを社会全体で構築することが重要である.また,大学入試等に偏って教育されることがないよう,それぞれの科目を本来の目的に沿って教育することが重要であることを教育界全体で再確認する必要がある. 3.国際水準の研究環境及び基盤の形成について 論文や文献の電子化・オープンアクセスの推進に当たっては,著作権や不正コピー等に関する解決すべき問題が残っていることを認識した上で,社会全体としてコンセンサスが得られるような仕組みを確立する必要がある. 4.社会と科学技術イノベーションとの関係深化について 「国民の視点に基づく施策」は極めて重要な視点であり,それが真に実効的な施策となるためには,科学技術に対する理解と信頼を国民から得られるようにする必要がある.そのため「科学技術コミュニケーション活動の推進」についての支援を様々な局面で積極的に行って行く必要がある. 5.科学技術イノベーションの推進に向けたシステム改革について 産学官の「知」のネットワーク化については,学協会がその役割を担っている部分があるものの,必ずしも十分ではない部分がある.学協会の果たすべき役割の重要性を再確認し,学協会活動を支援する仕組みも必要である. 以上 |