創立40周年記念事業について
1999年12月1日
会 長 長尾 真
当学会は1960年4月22日に会員300名余をもって創立され、来る2000年には創立40周年を迎えます。これはちょうど20世紀の最後の年でもあり、41年目から21世紀が始まることになります。
ピーク時には3万名を超えた会員数も厳しい経済事情の影響を受け、種々の対策を講じつつあるものの、ここ数年会員数の減少傾向が続いています。30周年以降、情報技術も革新的な発明がなく、むしろ情報技術やシステムの大衆化に邁進した10年であるといわれています。
創立40周年および21世紀を迎えるにあたり、過去40年の学会の歩みを振りかえり、先人の知恵と努力を再認識するとともに、上記のような時代認識のもとに来世紀の新たな活力を生み出すべく下記の記念事業を計画し、推進しています。会員の皆様の多数の参加を得、ともに来るべき世紀の情報技術を語り、今後の学術と産業に貢献するため、当学会の果たすべき役割と進むべき方向に展望を持つ絶好の機会にしようではありませんか。
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40周年記念事業
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(1)記念式典
2000年4月22日が創立記念日ですが、21世紀への橋渡しをかねて約6ヵ月遅れで、2000年10月20日に虎ノ門のパストラルで記念式典を執り行います。式典に続いて記念講演会および祝賀会をやはりパストラルで実施します。
記念式典の場で記念論文などの表彰式を実施します。
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(2)記念論文の公募
40周年記念論文を募り、優秀な論文を記念式典の場で表彰します。記念論文の公募の詳細については2000年1月号の会誌および論文誌の会告を参照してください。
公募の概要は次のとおりです。基本的に査読後の照会はいたしません。
−公募対象論文:1)21世紀へ夢のある方向性を与えうる論文、2)過去の長年にわたる研究を集大成した論文、3)その他40周年記念論文として相応しいと思われる一般論文
−論文応募締切:2000年5月20日
−論文形式:論文誌に準拠(ただし最大ページ数は12ページ)
−選考委員:論文誌編集委員および研究会論文誌編集委員
−結果通知:2000年8月末頃
−表 彰 数:最大10件
−受賞論文:2001年3月号論文誌に掲載
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(3)会誌の記念表彰(会誌Best Paper of '90s 賞)
記念論文のほか、会誌の過去を振りかえり、会誌の1990年代の記事の中から優秀な記事を数編選定し、会誌Best
Paper of '90s 賞として記念式典で表彰します。
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(4)記念特集号
会誌については2000年5月号を記念特集号とし、「情報処理技術−過去10年そして今後の10年−」などの記事を掲載します。論文誌については2001年3月号を記念特集号とし、表彰された記念論文を掲載します。
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(5)記念出版
20周年には「情報処理ハンドブック」、30周年には「情報処理学会30年の歩み」を出版しました。40周年には情報技術の大衆化を一層推進すべく、啓蒙的な書籍「読むインターネット」を出版します。
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(6)会誌、論文誌のCD-ROM化
40周年記念事業として過去の会誌と論文誌をCD-ROM化し、出版します。創刊号から40巻までに掲載された会誌・論文誌の全本文記事および論文(約12,800編)を収録します。
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(7)国際会議SAINTの創設
40周年を記念してIEEEのコンピュータソサエティ(IEEE-CS)とともに、インターネットのアプリケーションとそのインフラを主対象にした国際会議
Symposium on Applications and the Internet (SAINT)を創設し、その第1回会議(SAINT-2001)を2001年1月にアメリカのサンディエゴで開催し、第2回会議を2002年に日本で開催する予定です。論文募集要項などについては本会ウェブページを参照してください。
なおこの国際会議はその後毎年開催しますが、世界のどこで開催しても情報処理学会とIEEE-CSは創設学会として主催団体になります。
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(8)記念全国大会の実施
2001年3月に慶應義塾大学(矢上キャンパス)で開く全国大会を40周年記念と位置付け、記念セッション、展示会、プログラミングコンテスト、デモセッションなど多彩な企画で40周年記念行事を行います。
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(9)プログラミングコンテスト
40周年を記念して、21世紀を担う学生諸君の情報技術への関心昂揚と技術練磨をめざして、プログラミングの腕前を競うコンテストを始めます。コンテスト課題は、課題として設定するゲームのプレイヤのプログラムを書くことです。応募作品は、プログラムどうしの対戦成績によって評価します。
応募締切りは2001年早々を予定しており、あらかじめ予選を行った上で、40周年記念全国大会において公開で決勝戦を実施、優秀作品の表彰を行います。
なお、このコンテストは今回のみではなく、今後も継続して開催する予定です。
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(10)記念展示会
記念全国大会の場で、過去の我が国の情報技術を振り返り、21世紀に向けての新しいヒントを得るため、エポックを作った製品と技術を展示します。
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(11)教育賞の創設
優れた情報処理教育を実践したり、教材開発においてめざましい成果を収めた個人あるいは団体、および当学会の活動を通じて情報処理教育の振興に大きく貢献した個人を表彰する制度を、40周年を記念して創設します。この表彰も今後毎年継続的に実施します。
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(12)記念事業推進組織
40周年記念事業実行委員会(委員長 長尾 真)のもとに次の委員会を設け、記念事業を推進します。
40周年記念事業実行委員会
−記念式典委員会
−記念論文編集委員会
−記念会誌編集委員会
−記念出版委員会
−記念大会委員会
−プログラミングコンテスト委員会
−展示委員会
−財務委員会
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(13)記念事業の財務
記念事業のための特別会計を設け、必要資金の経理を行います。なお、厳しい経済事情に鑑み特別の募金は行わないことにします。
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