「情報分野における標準の戦略と実践」特集への論文投稿のご案内

情報処理学会デジタルプラクティス編集委員会

本特集では、情報技術関連の標準化活動、および標準化の利活用にかかわるプラクティスの論文を募集します。

現在、標準化は、大きく3つのアプローチによって実施されています。1つ目は、1社の製品が市場を独占することで勝ち取られる「デファクト標準」です。しかし、近年、技術が複雑化し、複数の技術を組み合わせて実現されるシステムとしての活用が増えてきたことから、「デファクト標準」を獲得することは困難になってきています。オープン連携として、複数の企業、技術がつながることで、イノベーションを起こしていくことが市場の発展には有効であり、2つ目のアプローチとして、フォーラムを設置し、コンセンサスにより標準を形成する「フォーラム標準」が増えてきています。3つ目のアプローチは、国を単位として標準を形成する「デジュール標準」で、従来から取り組まれている重要な標準化のアプローチであり、それぞれの場で目的に応じた標準化が進められています。

一方で、標準化の世界では、IoT、スマートシティなど、単一の技術領域ではカバーしきれず、複数の技術領域にかかわるシステムの標準化(システム規格)が増えてきています。関係する技術の標準が複合的に結びついたり、相互の関係性や整合を図る必要が生じたり、規格の開発が複雑化してきています。また、このようなシステム規格は、複数の標準化団体で関与を持たれることが多く、連携して開発する規格も増えています。

もう1つの動きとしてサービスの標準化も進んでいます。あらゆるモノがネットにつながるIoTを活用し、サービスに結び付けていくという流れが背景にあります。このため、日本工業規格(JIS)も「工業標準化法」から「産業標準化法」に名称を変更するとともに、規格の対象を工業製品からサービス分野に拡大する改定が進められています。

さらに、ビジネスが多様化し、変革が求められる中、技術の進歩や世の中の発展のスピードが速まることに合わせて、開発に時間がかかっていた標準化にもスピードが求められるようになってきています。

以上のように、標準化においても多くの変化が押し寄せており、活動の方法にも状況を把握した上での柔軟な対応が求められています。

このような中、標準化活動を有効かつ効率的に進めるためには、個々人の範囲で知識を蓄積して活用するだけでなく、他者の知識を形式化して活用することが有益です。標準化活動にかかわる人々の高齢化が進む中、若手の育成のためにもプラクティスを蓄積して広めることが必要です。

そこで、標準化にかかわり始めた人々、これからかかわる人々が参考となる、戦略、実践的手法や心構えなどを含む標準化活動および標準の利活用にかかわる論文を募集します。

以下にプラクティスの例を挙げますが、これに限定されるものではありません。

・市場獲得、市場拡大に結び付ける標準化戦略
・他標準化機関との連携による規格開発
・複数の技術と関係性を持つシステム規格開発
・味方の増やし方など、自らの提案を規格に組み込む手法
・さまざまな意見の衝突において合意形成を図る手法
・標準を市場に普及させるシナリオ
・サプライチェーンやエコシステムにおける標準の役割

みなさまからの積極的な投稿をお待ちしています。


投稿要領

(1) 論文の執筆要領
論文執筆にあたっては、 「情報処理学会デジタルプラクティス」原稿執筆案内をご一読の上、 「情報処理学会デジタルプラクティス」原稿テンプレートによりご投稿ください。原稿は電子メールでデジタルプラクティス担当(editdp"at"ipsj.or.jp)宛てにSubjectに特集名を記載して送信してください。
(注)上記メールアドレスの"at"は@に置き換えてください。
掲載料については こちらをご参照ください。

(2) 投稿締切:2018年5月7日(月)17:00(受付終了しました)

(3) 掲載特集号:2019年1月号(Vol.10 No.1)

(4) 特集エディタ:伊藤 智(新エネルギー・産業技術総合開発機構),吉野松樹(日立),細野 繁(日本電気)

(5) 特集号編集委員
編集委員長:吉野松樹(日立)
副編集委員長:茂木 強(科学技術振興機構)
編集委員:荒木拓也(日本電気),飯村結香子(NTT),位野木万里(工学院大学),今原修一郎(東芝),大嶋嘉人(NTT),鬼塚 真(大阪大学),上條浩一(日本IBM),北村操代(三菱電機),齋藤正史(金沢工業大学),澤谷由里子(東京工科大学),澤邉知子(日本大学),柴崎辰彦(富士通),新田 清(ヤフー),濱崎雅弘(産業技術総合研究所),平井千秋(日立製作所),平林元明(日立製作所),福島俊一(科学技術振興機構),藤瀬哲朗(三菱総研),藤原陽子(レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ),細野 繁(日本電気)
アドバイザ:喜連川優(国立情報学研究所・東京大学)


会誌編集部門への問い合わせフォーム