「ビッグデータ分析をビジネスに活かす」特集への論文投稿のご案内

情報処理学会デジタルプラクティス編集委員会

ビッグデータの分析による組織・顧客・社会の課題解決の実践とそこから得られた知見に関する論文を募集します。

デジタルプラクティス論文誌では、これまでもビッグデータに関わる特集を何度か組んできました(2013年1月に「ビッグデータに備える」特集、2014年1月に「ビッグデータ活用を支えるOSS」特集)。そのなかでは、大量のデータを高速に処理するためのシステムをどのように設計・構築・運用するかというシステム視点の取り組みがやや多くなっていました。その一方で、組織・顧客・社会の課題解決のために、ビッグデータから何をどのように導き出すかという、データ分析プロセスや分析者に目を向けた取り組みも見られたのは興味深いことでした。今回の特集号では特に後者の取り組みをより 幅広く取り上げたいと考えています。

そのようなビッグデータ分析による課題解決への取り組みは、例えば、過去の傾向・規則性を見出すことで将来の需要や状況を予測したり、異常や事故の兆しを早期に検知したり、隠れた相関関係を見出すことでレコメンデーションに結びつけたりと、様々な場面で実践が広がってきています。

今回、データ分析プロセスや分析者に着目したプラクティス・知見として特に期待する視点には以下のようなものがあります。ただし、募集する論文はこれらに限定されるものではありません。

第一点はデータ分析プロセスの視点です。

旧来のシステム設計・構築は、利用者の要求仕様に沿って機能を実現するという色彩が強いものでした。しかし、データ分析の場合、課題解決のために、利用できるデータを分析しても、課題解決に至れるとは限りません。一方、あるデータから当初は想定していなかった価値が生まれることもあります。このような試行錯誤的面を含む実践経験から、データ分析による問題解決の成功確率を高めるコツ、闇雲な試行錯誤を回避するための打ち手、利用者にとっての価値を最大化するためのアプローチ等が見えてくるのではないかと思います。

第二点は使いこなしの視点です。

データ分析のための道具として、統計解析・データマイニング・機械学習などの様々な手法が提供されています。クラウド形態で分析機能が提供されるケースも出てきています。また、分析精度と分析結果の解釈性のどちらを重視するのが、解決しようとしている課題に適するのか(例えば分類精度が高いけれど分析結果の解釈ができなくてもかまわないか)というのも重要な判断になります。どのような課題に対してどのような手段を使うのがよいか、使い分けや組み合わせの考え方も実践から学べるポイントではないかと思います。

第三点はデータ分析者の視点です。

ビッグデータの分析・活用に期待が高まる一方で、高度なデータ分析ができる人材の不足が問題なると言われています。データ分析者は、分析のための道具・手段を使いこなせるだけでなく、組織・顧客・社会の課題内容を深く理解していないと、本当の課題解決までつなげることができません。具体的な課題解決に携わるなかで、データ分析者に求められる能力・資質が何か、それを備えた人材をどのように育成していくかという視点でも、今回プラクティスが示されることを期待しています。

多くの皆様からのご投稿をお待ちしています。


投稿要領

(1) 論文の執筆要領
論文執筆にあたっては、 「情報処理学会デジタルプラクティス」原稿執筆案内をご一読のうえ、 「情報処理学会デジタルプラクティス」原稿テンプレートによりご投稿ください。原稿は電子メールでデジタルプラクティス担当(editdp"at"ipsj.or.jp)宛てにSubjectに特集名を記載して送信してください。
(注)上記メールアドレスの"at"は@に置き換えてください。
掲載料については こちらをご参照ください。

(2) 投稿締切:2014年11月5日(水)17:00

(3) 掲載特集号:2015年7月号(Vol.6 No.3)

(4) 特集エディタ:石井一夫(東京農工大学)、丸山宏(情報・システム研究機構 統計数理研究所)、福島俊一(NEC)

(5) 特集号編集委員
編集委員長:平田圭二(はこだて未来大学)
副編集委員長:茂木 強(科学技術振興機構)、吉野松樹(日立)
編集委員:青山幹雄(南山大学)、赤津雅晴(日立製作所)、伊藤 智(産業技術総合研究所)、位野木万里(工学院大学)、浦本直彦(日本IBM)、海老原吉晶(オムロン)、黒橋禎夫(京都大学)、齋藤正史(三菱電機)、澤谷由里子(早稲田大学)、住田一男(東芝)、谷口倫一郎(九州大学)、中野美由紀(芝浦工業大学)、中村祐一(日本IBM)、平木 敬(東京大学)、平山雅之(日本大学)、福島俊一(NEC)、冨士 仁(NTT)、藤瀬哲朗(三菱総研)、峯松信明(東京大学)
アドバイザ:喜連川優(国立情報学研究所・東京大学)


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