「プライバシーフレンドリーシステム」特集への論文投稿のご案内

情報処理学会デジタルプラクティス編集委員会

本特集号では、プライバシーに配慮した著者ご自身のプラクティスに基づく知見を求めます。

プライバシーの定義を辞書でひくと、「個人的な日常生活や社会行動を他人に興味本位に見られたり干渉されたりすること無く、安心して過ごすことが出来る自由。」と、三省堂 新明解国語辞典にあります。

確かに、興味本位に見られたり、干渉されたくないので、自分のプライバシーはまもりたいと思う人は多いでしょう。しかし残念ながら、人間は好奇心の強い動物であり、他人の日常生活や社会行動がどうなっているのか、知りたがる面もあるでしょう。あるいは、実は興味本位ではなく、自分の身の安全を図るために周りの状況を観察している場合もあるでしょう。けれども見られている方には、どういう理由で見られているのか、判断つかない状況もあります。「干渉」にいたっては、「小さな親切、大きなお世話」とコミュニケーションの難しさが言い表されています。このように、人間は昔から、自分の自由と他人の権利、あるいは自分の権利と他人の自由のバランスをうまくとりながら生活をしています。

ところが、デジタルの社会ではどうでしょうか。決定的に違うのは、見られるほうではなく、見る方の能力の高さです。コンピュータで監視しようとすると、24時間365日間休みなく実施することができます。しかも、ネットワークを張り巡らせて、あらゆる角度から監視できます。さらに、監視結果は何十年も劣化することなく、そのままの形で記録できるのです。警察が犯罪抑止に利用する場合には強力ですが、民間事業者が業務向上のために実施する場合には、このデータが興味本位に使われたり、異なる目的に転売されないか、プライバシーの観点から不安の面が出てくることは想像に難くありません。

そこで、本特集では、デジタル社会におけるシステムやサービスを実践する際、著者ご自身が試行錯誤や創意工夫してプライバシーに配慮して成果をあげた例、あるいは配慮が不十分と判別された例、そこから浮かびあがった情報技術の課題や新たなアーキテクチャの提案などを述べるプラクティスの論文を募集します。

プライバシーに配慮した取組の対象の例としては、以下のようなものがあげられます(しかしこれらに限られません)。

  • (取組の対象の例)
    • ビッグデータを活用したサービス
    • ソーシャルネットワークサービス
    • 位置情報を利用したサービス
    • パーソナライズドサービス
    • 顔画像を利用したシステム
    • 番号制度にかかわる社会システム
    • 医療介護システム
    • ID連携システム 、等

 また、以下のような共通の取組の視点があげられると思われます。

  • (取組の視点の例)
    • 自己情報コントロール権の実現の方法
    • 自己決定権の実現の方法
    • 忘れられる権利の実現の方法
    • パーソナルデータのエコシステムのあり方
    • プライバシーバイデザインの具体例
    • プライバシインパクトアセスメント(PIA)の実施例
    • プライバシーポリシーの扱い方
    • 個人情報の扱い方
    • 仮名の扱い方
    • データ匿名化の手法
    • プライバシー保護型データマイニングの手法
    • 暗号プロトコルを用いた秘匿計算の手法、等

 本特集号では、プライバシーに配慮した上記の取組の対象・視点を含む著者ご自身のプラクティスに基づいた提案や実践において効果を確認できた知見を求めます。
 多くの皆様からのご投稿をお待ちしています。


投稿要領

(1) 論文の執筆要領
論文執筆にあたっては、 「情報処理学会デジタルプラクティス」原稿執筆案内をご一読のうえ、 「情報処理学会デジタルプラクティス」原稿テンプレートによりご投稿ください。原稿は電子メールでデジタルプラクティス担当(editdp"at"ipsj.or.jp)宛てにSubjectに特集名を記載して送信してください。
(注)上記メールアドレスの"at"は@に置き換えてください。
掲載料については こちらをご参照ください。

(2) 投稿締切:2014年5月7日(水)17:00

(3) 掲載特集号:2015年1月号(Vol.6 No.1)

(4) 特集エディタ:佐古和恵(NEC)、福島俊一(NEC)

(5) 特集号編集委員
編集委員長:平田圭二(はこだて未来大学)
編集委員:青山幹雄(南山大学)、赤津雅晴(日立製作所)、伊藤 智(産業技術総合研究所)、上原哲太郎(立命館大学)、浦本直彦(日本IBM)、海老原吉晶(オムロン)、黒橋禎夫(京都大学)、住田一男(東芝)、谷口倫一郎(九州大学)、中野美由紀(東京大学)、中村祐一(日本IBM)、平木 敬(東京大学)、平山雅之(日本大学)、福島俊一(NEC)、冨士 仁(NTT)、藤瀬哲朗(三菱総研)、峯松信明(東京大学)、茂木 強(科学技術振興機構)、吉野松樹(日立)
アドバイザ:喜連川優(国立情報学研究所・東京大学)


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