抄録
O-005
埋め草コード語を利用したQRコードの誤り訂正能力向上について
◎渡辺優平・遠藤祐介・森井昌克(神戸大)
携帯電話の普及とともに,2次元コードが様々な用途で利用されている.QRコードの誤り訂正はRS符号が使われているが,RS符号の誤り訂正能力を生かしきれているとは言えない.特に格納するデータ量が少ない場合,埋め草コード語と呼ばれる無為なデータが格納されるため非効率な設計となっている.本稿では,誤り訂正能力の性能を向上するQRコード設計方式を提案する.提案方式では,埋め草コード語の格納領域を利用して符号語の検査点数を増加することで訂正能力を向上している.提案方式により作成したQRコードは従来のデコーダで読み取り可能であり,専用のデコーダを用いることで最大40%の誤り訂正が可能である.