抄録
M-049
トンネル施工現場における無線LANを用いた高精度位置推定のための観測データ補正手法
◎三輪直樹・田頭茂明・荒川 豊・福田 晃(九大)・松田浩朗・筒井隆規(飛島建設)
本稿では,トンネル施工現場に無線LAN 位置推定技術を適用する際に生じる課題について述べ,その解決策を提案する.トンネル施工現場に無線LAN 位置推定を適用した場合,計測時刻の差によって発生する受信信号強度の変化が精度を低下させるという問題がある.この問題を解決するために受信信号強度の時刻変化を補正する手法を述べ,無線LAN によるシーン解析法と多辺測量法に適用する.また実験を行い,実際のトンネル環境での提案手法による補正の効果を評価する.結果から,シーン解析法の正答率は5.4%,平均誤差は28%改善し,多辺測量法では平均誤差が50%改善することを確認した.