抄録
M-046
アジャイルソフトウェア開発における保守への引継ぎ支援のための開発履歴提供手法の提案
◎山中啓祐・高田秀志(立命館大)
ドキュメントの詳細な作成に注力せず,製品の完成を優先するアジャイルソフトウェア開発手法が用いられるようになっている.この手法の保守において,開発時とメンバーが異なる場合,詳細にまで記述されたドキュメントは少ないため,保守メンバーが開発時の状況を円滑に理解することは困難と考えられる.本稿では,アジャイルソフトウェア開発手法であるエクストリーム・プログラミングを行って生成されたドキュメントが,保守のために開発履歴を提供するうえで,どう利用可能かを調査し,報告する.またこの調査に基づき,保守メンバーが開発時の状況を把握するために,ドキュメントを組み合わせて開発履歴を提供する手法を提案する.