抄録
M-035
サーバ間の配信時間差の利用により視聴時のQoEを向上させた動画ストリーミング方式の提案
◎佐藤優大・大島浩太・寺田松昭(農工大)
リアルタイムストリーミングにおけるQoE低下要因の一つに、データ欠損による映像の乱れがある。リアルタイムストリーミングには遅延制約が存在し、一定の閾値以上の遅延を伴うパケットは破棄されデータ欠損となる。そこで本稿では、サーバの配信時間差を利用して、データ欠損の回復を図るストリーミング方式を提案する。提案方式では、遅延キャッシュサーバを用意し、追加の遅延ストリームを配信する。視聴者は視聴開始時に遅延ストリームも同時に受信し、遅延ストリームから再生を開始する。この時一方のストリームもバッファリングを続けることで遅延制約を緩和する。さらにリアルタイムストリーミングでは難しかった再送制御も可能にする。