抄録
L-021
疑似乱数生成器Enocoroの差分線形攻撃耐性評価
徳田康平・金子敏信(東理大)
Enocoroは日立製作所によって2007年ISECで提案されたストリーム暗号向け擬似乱数生成器である。パラメータ指定のアルゴリズムとしてEnocoro-80/-128v1.1 /-128v2 が提案されている。本稿ではEnocoro-80/-128v1.1 に対し初期化段について差分線形攻撃耐性評価を行った。その結果、差分線形特性確率の上界がEnocoro-80では2-178 Enocoro-128v1.1では2-296であるということが分かった。これはそれぞれ2-80、2-128より小さいのでEnocoro-80/-128v1.1は共に差分線形攻撃に対して耐性を持つと言える。