抄録
K-021
フリーマンチェーンコードの提示によるグラフの読み取りについて
小宮厚一・大西淳児・小野 束(筑波技術大)
先天的に全盲の視覚障害者は図形を認識する方法として触覚を用いている。しかし触覚だけでは、図形の輪郭形状や辺の長さ、面積といった具体的な情報を認識することは困難である。そこで本報告では8方向のベクトル成分の矢印に対して0から7までのコード番号を対応付けたフリーマンチェーンコードを用いる方法を提案する。その手法は、図形の輪郭形状を表すコード番号の列を作成し、先天的に全盲の視覚障害者に提示するものである。本報告では提案手法を用いることで図形の輪郭形状や辺の長さといった具体的な情報を認識できるか基礎的な検証実験をおこない、提案手法の有効性について検討した。本報告はその第2報である。