抄録
I-088
印字の輪郭を利用した印刷物の原本性証明
栗田兼太郎・伊藤 浩(日大)
近年、株主優待券などの偽造事件が発生している。本研究は、安価に印刷物の真がんを判定する手法を示す。エッジが原本証明の特徴量として使えることは、紙原本とその複製を拡大して見れば明白である。そこで、いかにしてエッジから特徴を取り出すかが課題となる。本稿では単に画像を切り取るだけでは不十分であり、エッジ周辺の画素を使用すれば、より確実に原本と複製の識別が可能であることを示す。この特徴量を暗号化してバーコードなどで原本に埋め込んでおけば、復号して原本と比較することで、真がんの判定が可能になると期待できる。