抄録
I-064
再帰型イントラ予測を用いたJPEG画像のロスレス再符号化
◎橋本峻弥・小池弘幸・松田一朗・青森 久・伊東 晋(東理大)
JPEGは静止画像の符号化方式として幅広く利用されている.しかし,一旦JPEGで符号化された画像を,JPEG 2000などのより高性能な方式で再符号化しようとしても,非可逆符号化特有の画質劣化のため,十分な性能を発揮できない.そこで我々は,JPEG画像を一切劣化させることなく更に圧縮するロスレス再符号化方式を提案している.本稿では,ブロック間の相関を利用するイントラ予測の性能改善策として,ブロック内の予測値を近傍画素を参照して再帰的に生成する手法を導入した.複数の予測器を画像毎に設計することにより,H.264と同様なイントラ予測を適用した場合と比べて,1.4%程度符号量を削減できることを確認した.