抄録
I-059
予測方向への輝度変化を考慮したイントラ垂直・水平方向予測
峯澤 彰・杉本和夫・関口俊一(三菱)
 最新の国際標準映像符号化規格であるMPEG-4 AVC/H.264では、画像信号の空間方向への相関を利用したイントラ予測の一つとして方向性予測を採用している。方向性予測は、予測対象ブロックに隣接する符号化済み画素を予測方向にコピーすることで予測画像を生成するため、予測方向とブロック内のエッジの方向が一致していても、予測方向への輝度変化が生じている場合には予測誤差が増加してしまうという問題があった。そこで本稿では、垂直方向予測及び水平方向予測の際に、予測方向における参照画素間の輝度変化を考慮することで上記問題の解決を図る。