抄録
I-058
復号演算量低減に向けた画面内符号化への内挿予測適用に関する符号化効率改善の一検討
◎渡邊真由子・北原正樹・清水 淳・如澤裕尚(NTT)
H.264において、画面内符号化には、画面間符号化よりも復号演算量が多いという問題がある。筆者らは、復号演算量を低減する画面内符号化方式の一つとして、一画面を分割して分割画像間で予測符号化をする方式を提案した。この方式では、復号演算量において占める割合の多いデブロッキングフィルタの処理発生数を低減して演算量を削減しつつ、ブロック歪の発生を抑制できることを確認した。しかし、この方式では、分割画像間での予測効率が悪い場合がある。そこで、この解決のため、分割画像間の予測符号化時に、参照画像に用いる画像との相対位置による相関を考慮した符号化方式を提案する。