抄録
I-047
基準平面への投影を用いた多視点画像からの物体領域抽出
◎茨木雅典・坂本雄児(北大)
多視点画像から物体の三次元形状を復元する手法である視体積交差法では,事前処理として画像中の物体領域を抽出し,シルエット画像を作成する必要がある.本稿では,物体の置かれている床面を基準平面とし,校正済みのカメラから得られた多視点画像を基準平面に投影することにより物体領域の抽出を行う手法を提案し,一般的な手法である背景差分法との比較を行った.本手法は,多視点画像のみを用いて物体抽出を行う手法であり,背景画像を別途用意する必要がなく,固定物など移動できない物体に対しても有効で,物体の落とす影の影響を受けにくく,物体の移動や入れ替わり,背景の変化などに対しても頑健であることがわかった.