抄録
I-004
ホログラム面からの逆追跡によるCGH計算法
市川 翼・坂本雄児(北大)
計算機合成ホログラムは計算機内で作成された仮想物体からの光波の伝搬をシミュレートすることでホログラムを作成する技術である。本研究における計算機合成ホログラムはホログラム面から光線を三次元物体方向へ飛ばし、仮想物体との交点を求めることで光波の複素振幅を得る手法を用いて作成される。しかしホログラム面の各ピクセルから光線を飛ばして、仮想物体との交差判定を行うと計算時間が膨大となってしまう。そこで本稿では光線を、幅を持たせた光束として扱い、基準となる光線を用いて周囲の画素の複素振幅を補間することで計算量を削減する手法を提案する。実験の結果、再生された三次元像が陰面消去されていることが確認された。