抄録
H-049
球面領域判定を用いた一枚の画像からの光源位置推定に関する検討
立松直倫・徐  荣・大谷 淳(早大)・川村春美(NTT)・米村俊一(早大)
本研究は,光源環境の異なる複数の映像から光源方向および光源位置を推定し,推定結果を元に調整を行い光学的整合性を実現した映像合成を目的としている.我々は一枚の画像から光源の位置を推定するJ.L.Morenoらの手法を拡張した手法を提案する.J.L.Morenoらの手法は推定に用いる物体表面は完全な球面を想定しており,窪み等がある場合には正しい推定が行えない.提案手法では物体表面の照度の値の分布を元に,表面が球面であるか非球面であるかを識別し,球面の領域からのみ光源位置の推定を行うことで推定精度の向上を実現した.実画像を用いた実験を行い,既往の手法で誤推定が発生する場合でも提案手法は正しい推定を行えることを確認した.