抄録
H-023
視体積の重なり状態の評価とゴースト物体特有な性質の評価を用いた人物位置推定の高精度化
○池田浩雄・大網亮磨(NEC)
本稿では、複数カメラによる人物の視体積を用いた位置推定において、カメラからの視界数で正規化した視体積数と、視体積を投影しているカメラ間の光軸の直交性を評価して人物の存在を3D空間上の尤度として表し、その尤度に人物モデルを当てはめて位置推定することを提案する。これにより、視体積の欠落や障害物等の影響に対してロバスト化を図る。さらに、モデル当てはめから得られた当てはめ度合を重みとしたMean-Shift追跡と人物とカメラの位置関係を用いたゴースト物体特性の評価による誤検出除去との統合適用を提案し適合率の改善を図る。実験の結果、視体積交差法を用いた従来の位置推定に比べて性能の改善を確認し提案法の有効性を示した。