抄録
G-005
乳腺超音波装置用精度管理ファントムの自動解析ツールの開発
◎山根祐輔・神谷直希(豊田高専)・篠原範充(岐阜医療科学大)
現在,超音波診断装置における精度管理法は確立されておらず,定量的な解析ツールの開発が求められている.本研究では,精度管理ファントムの模擬のう胞からCystとMassを対象として開発を行った.解析手法としてファントム画像を二値化し,理想円との面積の過不足により形状評価を行った.また,理想円との重心のずれの計測により位置評価を,ベース濃度差の解析により濃淡評価を行った.その結果,Cystの評価基準である各ターゲットの存在把握と,Massの評価基準である濃淡値の変化を有効なパラメータとして取得することができた.本ツールを用いることで,簡便に同一基準で定量的な装置の性能評価が可能となることが示された.