抄録
F-043
コンピュータ将棋における2段階合議システムの構成法
◎吉田航太・伊藤 雅(愛知工大)
本稿では、コンピュータ将棋を対象として、合議アルゴリズムを改良した2段階合議システムを構成することを目的としている。合議アルゴリズムとは、複数の独立したシステムが提示する意見を集約して、ひとつの結論を導くものである。そうすることによってひとつのシステムが提示する悪手を排除することができる。合議アルゴリズムには、単純多数決と楽観的合議の2種類がある。2段階合議システムとは、1段階目と2段階目でそれぞれ違う合議アルゴリズムを採用する手法である。数値実験でさまざまなシステム数の組合せを通常の1段階合議システムと比較することによって、最適なシステム構成を見つけ出している。