抄録
F-036
サービス資源配分における利用者行動のモデル化
◎小野良太・川村秀憲・鈴木恵二(北大)
社会生活の多くはサービスを利用することで成り立っている.本研究では利用者が自己の合理性を満たしつつ社会全体のサービスの利用効率向上を達成する新しい社会システムのベースとなるような理論の考案を目標とし,その第一歩としてゲーム理論による分析を行う. 実社会におけるサービスの一種である共有資源と複数の利用者をモデル化した共有資源問題において合理的な利用者群が戦略決定した際の均衡状態であるナッシュ均衡があるかということは全ての利用者の合理性が満足されるような均衡状態が存在しうるかという点において重要な問題である.今回はその存在可能性について理論的側面から検討を行う.