抄録
E-053
Wikipediaから抽出した語彙関係リソースの小論文自動評価タスクへの適用
藤田 央・藤田 彬・田村直良(横浜国大)
昨今、教育上の目的で文章を自動評価する技術に対する需要が高まっているが、最新の話題を扱う文章では未知の語彙の出現により意図された文脈を捉えられないことがある。本研究は、Wikipediaから抽出した名詞と名詞間の関係を語彙リソースに加えることで文章構造解析を精緻化し、自動評価の精度向上を目的とする。EDR辞書を基に、ルールベースでWikipedia記事の定義文から名詞と名詞間の関係を抽出する。本手法を適用した場合と適用しない場合において捉えられる語彙の連鎖の量的な差分とその自動評価精度への効果を考察した。結果、本手法の適用により小論文評価の精度向上に十分な効果がみられた。