抄録
E-025
発言分類に基づく自由対話システム
◎三浦盛生・鈴木輝彦・太原育夫(東理大)
従来の自由対話システムの多くは,単純な方法で対話を実現しようとする人工無能的アプローチやスクリプトを用いる脚本型アプローチに基づくものである.本研究では,このようなアプローチとは異なり,実際に行われる人間同士の対話の様子を分析し,そこから対話のパターンを抽出して対話システムに活用する方法を検討した.すなわち,発言の内容による発言分類を行い,各発言分類から次にどの発言分類に推移するかを表す発言推移図を作成し,これらを用いて限定的な対話を行うシステムを作成した.そして,限られた範囲ではあるが,自然な対話を実現できることを実証し,対話システムの作成におけるこのようなアプローチの有効性を示した.