抄録
B-039
GPU用自動並列化コンパイラを用いたFortranプログラムの高速化手法の提案
田中裕也・吉見真聡・三木光範(同志社大)
アルゴリズム内の並列性の高い部分をGPUで処理することで,計算時間を短縮させる研究が広く行われている.しかし,整備された開発環境が存在する現在においても,実装やチューニングに要する開発コストは依然として高い. GPU並列化を行う際はオーバヘッドを考慮し並列化領域を決定する必要があること,科学技術計算アプリケーションの多くはFortranで記述されていることなど,GPUを身近な計算デバイスとして利用するために検討すべき事項は多い. 本研究では,Fortranプログラムにおいて,並列化領域の抽出と評価を自動化するシステムを用いる高速化手法を提案し,ベンチマークプログラムの並列化を通してその評価を行う.