抄録
B-028
UMLシーケンス図の構造記述から線形時相論理式への自動変換手法
◎宮本直樹・和崎克己(信州大)
システムの仕様を検証する手法として,モデル検査が注目されている.モデル検査で要求仕様を検証するためには,時相論理式で仕様の性質を記述することが多い.特に,時間の進み方が一直線である性質を記述できる線形時相論理(LTL)式が用いられる.本研究では,モデルの振る舞いを時系列で記述できるUMLのシーケンス図を,LTL式に自動変換する手法を提案する.シーケンス図の複合フラグメント要素に仕様パターン名を記入し,LTL式と要求仕様を一意に対応付けることで,自動変換を実現する.また,複合フラグメント要素を組み合わせることで,LTL式同士の論理演算を実現した.自動変換により,LTL式の記述の負担軽減を図る.