抄録
A-021
内部3連結グラフの外5角格子凸描画
三浦一之(福島大)
平面グラフGの凸描画においては,全ての辺は交差しない直線分で描かれ,全ての面は凸多角形で描かれる.Gの凸描画で,各点が整数座標を持ち,外面がk角形であるものを外k角格子凸描画という.Gが3連結であるか,あるいはGの3連結成分分解木T(G)の葉の数が3枚以下ならば,Gは大きさn x nの整数格子内に外3角格子凸描画でき,T(G)の葉の数がちょうど4枚ならば大きさ2n x 2nの整数格子内に外4角格子凸描画できる. ここで,nはGの点数である. 本論文では,T(G)の葉が5枚のとき,内部3連結グラフGは6n x n2の大きさの整数格子内に外5角格子凸描画できることを証明すると共に,そのような描画を求める線形時間アルゴリズムを与える.