抄録
A-016
ファジィ関数型推論モデルの学習法とその医療診断システムへの応用
関 宏理(大阪工大)
我々は最も多用されているファジィ推論の一つであるT-S推論モデルの後件部を関数からファジィ関数に拡張した“ファジィ関数型推論モデル”を提案し,表現能力において従来モデルよりも優れていることを示している.しかしながら,通常,本モデルの後件部であるファジィ関数の自動調整は非常に難しく,試行錯誤による調整のみしか行われていなかった.上記より,本論文では後件部ファジィ関数の底辺を用いた新しい学習手法を提案し,簡単に複雑なファジィ関数を作成できることを示した.さらに,ファジィ関数型推論モデルと提案学習法を用いて医療診断システムを構築し,従来モデルとの比較・検討を行うことにより,その適用可能性をも示された.