抄録
A-013
形態素解析エンジンを利用した日本語プログラミング言語Wowrusの開発
◎利根川翔・筧 捷彦(早大)
現在までに複数の日本語プログラミング言語が開発されており,近年は,自然言語の日本語に近いプログラムを書ける構文を目指すものが多い.しかし,それらの言語で書かれたプログラムには特殊な括弧や記号が多く登場し,それらの意味を知らなければプログラムの意味を理解できない場合が多い. この問題を解消する方法として,形態素解析技術を日本語プログラムの字句解析・構文解析に利用する手法を考え,プログラミング言語Wowrus (わおるす) を開発した.その結果,特殊な括弧や記号を削減した文法を実現したほか,日本語表現への柔軟な対応も可能となった. 本論文では,Wowrusの設計や,形態素解析を利用することの長所・短所を述べる.